11月 212007
(引用) ZAKZAK 産経新聞 2007/11/19
「シティ、日本が“国有化”!?アノ人が来日し根回しか」
米国の低所得者向け住宅融資(サブプライムローン)問題で大きな損失をこうむった米シティグループ。その先行きを不安視する市場関係者が増えており、「サブプライム問題は端的にいえば、シティの巨額損失をいかに穴埋めするかということに帰結する」(在米金融機関幹部)とまで言われている。金融界では今、日本の金融機関がシティの支援に乗り出すのではとの観測も出ている。
シティは2007年7~9月期決算で、サブプライム関連の損失が約65億ドル(約7500億円)発生。さらに11月には、最大110億ドル(約1兆2600億円)もの追加損失が発生する見通しであることを発表、損失は合わせて2兆円規模に達する見込みだ。
こうした状況を受けてシティの株価は急落し、10月初旬まで40ドル台後半で推移していたものが30ドル台半ば近辺まで下げている。
「シティの株価が低迷から抜け出すには時間がかかるだろう。というのも、シティのサブプライム関連の損失は現時点で2兆円規模と見込まれているが、米国の金融関係者の間には、
『実際はその5~10倍、10兆~20兆円はあるのではないか』
とみる向きもあるからだ。最終的な損失額はいくらなのか。そのあたりがクリアにならなければ、シティへの不安は払拭されないだろう」(在米金融機関幹部)
そんななかで浮上しているのが、日本の金融機関がシティへの資本支援などに乗り出すのではないかという観測である。
こうした観測が浮上してきた背景の1つが、ロックフェラー財閥のデビッド・ロックフェラー氏(92)が11月上旬に来日したこと。表向きは著書「ロックフェラー回顧録」(新潮社)を10月に出版したことを受けての来日とされるが、額面通りに受け取る金融関係者はいない。
デイビッド・ロックフェラー氏は親日家として知られるが、それでも世界的な財閥の重鎮が本の出版くらいでわざわざ日本まで来たりはしない。シティはロックフェラーとつながりがあるとされている。来日の目的は、シティ支援の感触を確かめることだったのではないかとみる金融関係者は多い」(大手銀幹部)
その支援について、先の在米金融機関幹部が次のように指摘する。
「万が一、シティがサブプライム問題で重大なダメージを被るようなことになれば、信用崩壊から世界恐慌に発展する恐れすらある。最悪の事態を回避するため、米国側が日本にシティ支援を求めることは十分ありえる話だ。」
気の早い日本の金融界では、支援策をめぐっていろいろな観測が飛び交っている。 「政府のコントロールが利きやすい『ゆうちょ銀行』などが、シティの優先株を大量に引き受けるのでは。」
「りそなホールディングスの“きれいな部分”だけをシティに譲渡するというやり方もある。りそなには約2兆円の公的資金が入っており、日本政府のコントロール下にある。」
くしくも、ロックフェラー氏が来日中の11月5日、シティのチャールズ・プリンス会長兼最高経営責任者が巨額損失の責任をとって辞任。後任の会長には、シティグループの経営委員会会長を務めるロバート・ルービン元財務長官が就いた。
「元財務長官のもとで経営を立て直すということは、シティの事実上の“国有化”ともとれる。それほど、シティはダメージを受けているということなのだろう」(在米金融機関幹部)。今後の成り行きが注目される。
(私のコメント)
どうやら、この記事からすると、国際金融財閥のヨーロッパのロスチャイルドと並ぶ雄であるデイヴィッド・ロックフェラー(92歳)本人が、思い余って、自分の財産の中心(スタンダード石油会社以来の、金融部門の旗艦)である、シティグループを倒産=破産から、救ってもらいたくて、日本政府に脅し売り、もしくは特別融資:ジャパンマネーの毟り取りに来た可能性が強いのではないかと思われる。
その金額は、8月からのサブプライム危機で表面化する以前から、ひそかに抱えていた累積の損失金の分の22兆円(2千億ドル)ぐらいだと言われているが、本当は、その5倍の100兆円(1兆ドル)前後はあるのではないかと考えられる。これを、日本政府に、無理やり、日本国債を発行させるなどして、それで、損金(欠損金)を肩代わりさせようということだったのだろう。「その代わり、シティの株式の50パーセントを日本政府に渡します」というような筋書きだったとも推測できる。
おそらく、日本側は、福田首相をはじめ、必死で抵抗したはずだ。それが、小沢辞任騒動の背景にある本当の駆け引きだったのかもしれない。もしかすると、それで小沢氏は政治生命を拾ったとも考えられる。
もし、このことが事実だとすると、パックスアメリカーナの崩壊は意外と早いのかもしれない。日本としてはこんな状態のアメリカの言うことをどこまで聞く必要があるのかこれから、慎重に見極める必要があるだろう。
終戦後、プラザ合意の時の米国も大変だったが、それ以上に米国が深刻な事態になったことは初めてではないか。
米国のこのような状態を考えると日本人もいよいよ戦後のパラダイムから脱却しなければならない時を迎えたと言えよう。
シティが、裏帳簿や、二重帳簿やら、日本語の業界用語で言うところの「飛ばし」やら、なんと、第8勘定元帳、第9勘定元帳(the 9th ledger)まで持っていて、そこに、一切合財の大損デリバティブ(サブプライム仕組み債とかも含む)を隠していたということだろう。
このことが日本経済に大きな影響を与えることは間違いないが、それ以上に今後、国際政治のパワーバランスを大きく変え、日本の政治のあり方そのものまで大きく変えていくことになるのではないかと思われる。
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