*尖閣問題、竹島問題の背景を考えてみました。マスコミ報道の煙幕を取り除くとはっきりと見えてくるものがあります、「星条旗」です。



 そう言えば、二年前の2010年9月にも今回のように、尖閣諸島における漁船衝突事件に端を発する中国・台湾側の行動が日に日にエスカレートしているとの報道が連日なされていた。

ネットに中国漁船と海上保安庁の巡視船との衝突の模様が流され、マスコミが大騒ぎをしていたことを思い出す方もおられるのではないか。

そして2012年、現在である。今回の騒動のきっかけを作ったのは、日本国の石原慎太郎東京都知事だった。 

 先日のレポートにも下記のような元外交官孫崎氏の指摘を紹介させていただいたが、おそらく彼の行動の裏には米国戦争屋=ネオコンの意向が働いていると見てほぼ間違いないのではないかと思われる。(米国タカ派のシンクタンク・ヘリテージ財団(米 ワシントンDC)でわざわざ講演?記者会見?したことからも一目瞭然である。)

ヘリテージ財団 (Heritage Foundation) は1973年に設立されたアメリカ合衆国ワシントンD.C.に本部を置く保守系シンクタンク。企業の自由、小さな政府、個人の自由、伝統的な米国の価値観、国防の強化などを掲げ、米国政府の政策決定に大きな影響力を持つ。ヘリテージ財団の活動はこれまでのシンクタンクの概念を変化させた。(ウィき記事より抜粋。)

 

元外交官の孫崎 亨氏が、ツィーターで的確な指摘をしているので、紹介させていただく。以下。

石原は似非愛国主義

 

石原批判:尖閣購入をぶち上げることによって、石原知事は英雄的扱いを受けている。待って欲しい。尖閣諸島は本来東京都と何の関係もない。彼は東京都と関係ある所でどうしているのか。そこで「愛国的」に振る舞っているか。

豊下楢彦氏は世界8月号で〈「尖閣購入」問題の陥穽〉を発表。尖閣の考察は素晴らしいがここでは石原氏に絞りたい。東京都の米軍横田基地の存在である。

 

『東京新聞』は「横田基地は必要なのか」と題する長文の社説(513日付)において、現在の同基地が、輸送機とヘリがわずかに発着するだけの「過疎」の状況である一方で、18県の上空を覆う横田空域が「米軍の聖域」になっている現状を指摘し、「首都に主権の及ばない米軍基地と米軍が管理する空域が広がる日本は、まともな国といえるでしょうか」と問いかけた。

まさに石原流の表現を借りるならば、「独立から60年も経って首都圏の広大な空域が外国軍の管制下にあるような国なんか世界のどこにあるんだ」ということであろう。しかし、この威勢のよい啖呵の矛先は、13年前に「横田返還」を公約に掲げて都知事に就任した石原氏当人に向かうことになる。石原氏は横田基地の即時返還を米国に正面から突きつければ良いのではないか。

1972年の沖縄返還に際し米国は“沖縄と一緒に尖閣諸島の施政権は返還するが、主権問題に関しては立場を表明しない”との方針を決定。日中間で領土紛争が存在すれば、沖縄の本土への返還以降も“米軍の沖縄駐留は、より正当化される”という思惑。尖閣諸島の帰属に関するニクソン政権の“あいまい”戦略は日中間に紛争の火種を残し、米軍のプレゼンスを確保する狙い。

この構図は北方領土と同じ。日本とソ連が領土問題で紛争状態の永続化することが米国のメリットと判断。尖閣諸島の帰属問題で米国が「あいまい」戦略をとり、日本と中国が争う状況は米国に両国が弄ばれている姿。

石原氏は講演で渡米する前に“向こうで物議を醸してくる”と述べた。それなら、1970年代以来の尖閣問題の核心にある米国の“中立の立場”について、なぜ“物議を醸す”ことをしなかったか。東京都管轄の横田の返還を米国からとれず、尖閣に火をつけ政治的利益を計る石原は似非愛国主義者。」(引用終わり)

 辺境の無人島であるはずの尖閣諸島がなぜ、ここまで騒ぎになるかと言えば、その根底に「領土問題」があるからである。漁業権の問題ももちろんあるが、日本と中国・台湾が同領土に拘る(こだわる)最大の理由は、「イラクにも匹敵する程の海底資源(1000億バレルもの石油、ガス田)が埋まっている可能性があるため」である。

実際、それまで尖閣諸島に何の興味も示さなかった中国・台湾が、1971年に地下資源埋蔵の可能性が確認された途端、「領有権」を主張し出したというのが事の経緯である。

尖閣諸島については、以下の通り、2点の興味深い事実が存在する。

①尖閣諸島近辺に豊富な海底資源があることは、69年~70年、”米国の意向を受けた”「国連」による調査にて判明した。

②同時点で尖閣諸島は日本領ではなく、アメリカ領であった。

石油利権確保のためなら、戦争を起こしてでもそれを略奪してきたアメリカが、実にアッサリと日本に尖閣諸島を返還しているのは明らかに不可解である。

 ではなぜ、アメリカは尖閣諸島の海底油田をみすみす放棄したのであろうか?

ひとつには、現実問題として、尖閣諸島に埋蔵されている海底油田の開発が、技術的にも、経済採算的にも、海洋環境保全的にも、割に合わないと判断した可能性もある。

そしてもうひとつには、日本・中国・台湾による争い事=領土問題を創出する目的の方が重要である(将来の大きな利益につながる)と考えたためであるとも推測できる。

 つまり、日本、中国、台湾、朝鮮等が連携し、アジアが結束することのないよう、海底資源の奪い合いをするよう仕向けるべく予め、布石を打っておいたということである。

上記①にあるように、アメリカの意向を受けた国連が尖閣諸島の海底資源の存在を示した情報元であるところからすでに怪しさが漂っており、実際のところ、1000億バレルもの石油が存在するという話もかなり誇張されたものである可能性も否定できない。

米国戦争屋からすれば、極東地域は、主戦場である中東地域に次ぐ「ビジネス(金儲け)の場」に設定されている。(このことは米国の軍事計画を見れば、一目瞭然である。)

第二次世界大戦後、中東の継続的混乱状態を創出する目的で、欧米のエリートがイスラム教の聖地エルサレムにイスラエルを建国したのと同様、極東地域の混乱状態を創出する目的のひとつとしてアメリカが仕掛けておいたのが、尖閣諸島問題である。

そのように考えていくと、今回の尖閣諸島問題の裏側にも、「米国戦争屋」が暗躍しているとみるのが妥当であろう。

そして、その最終的な狙いは、元外交官の原田武夫氏も指摘している日中による軍事衝突である。

石原氏が誘発した今回の中国側の一連の行動は、とても芝居がかっており、中国の国家レベルでの意思だとはとても思えない。

アメリカに「戦争屋勢力(デイヴィッドRF系)」と「銀行屋勢力(ジェイRF系)」があるように、中国も大きく分けて「北京閥」と「上海閥」という勢力図・勢力争いが存在し、決して一枚岩ではない。

当たり前のことだが、国家間に起こっているどんな問題でも、その国家を”一枚岩”のものとして捉えて物事を見てしまうとその全貌は見えてこない。その意味では、日本のマスメディアは物事の本質を決して語らない。

それぞれの国家には、通常、対抗する2つ(以上)の勢力があり、そのいずれかが敵対している外国国家の一派と結託しているものである。

日本のマスコミや御用評論家は知ってか知らずしてか、国家が一枚岩である前提レベルで物事を単純化して解説するため、話を聞いていても「事の真相」が全くわからない。彼らが、わざとそうしている面もあるので、視聴者は、テレビを見るのをやめて自分で勉強するしか真実に近づく道はない。

 今回の尖閣諸島問題で言えば、「アメリカ戦争屋」と「上海閥」が結託し、問題をエスカレートさせ、場合によっては紛争まで発展させるための「演習」をやっていると見るのが一番わかりやすいと思われる。

 

ところで考えていただきたいのは、今回、そのきっかけを作ったのは誰かということである。

 あの石原慎太郎氏である。上記の文脈から言えば元外交官孫崎氏が指摘するように残念ながら、石原氏は似非愛国者だということになってしまう。「ノーと言える日本」を書いた若き日の石原氏とは全く違う親馬鹿の老人が息子、自民党幹事長伸晃氏のために米国のご機嫌をとっているというのが楽屋裏の事情だとしたら、あまりに情けなく、寂しい話である。

 もし、尖閣諸島あるいは日本海沖にて有事が発生すれば、「米国戦争屋」はアジア共同体の阻止と武器・弾薬の一掃セールで大儲けができ、対する「上海閥=江沢民」も崩壊寸前のバブル経済による弱体化により「北京閥=胡錦濤」一派の巻き返しより国内での影響力・発言力が弱まる懸念を払拭・回避できるというメリット・狙いがある。

すなわち、「米国戦争屋」「上海閥」両者の思惑が一致するというのが、尖閣諸島における騒動の真相であろう。



ジョセフ・ナイ

 ここで、アメリカの”ジャパンハンドラーズ”の大物・ジョセフ・ナイが以前に取り纏めたという興味深い報告書が存在するので紹介させていただく。

その報告書は、「対日超党派報告書」― Bipartisan report concerning Japan というものであり、その内容は以下の通りである。

1.東シナ海、日本海近辺には未開発の石油・天然ガスが眠っており、その総量は世界最大の産油国サウジアラビアを凌駕する分量である。米国は何としてもその東シナ海のエネルギー資源を入手しなければならない。

2.そのチャンスは台湾と中国が軍事衝突を起こした時である。当初、米軍は台湾側に立ち中国と戦闘を開始する。日米安保条約に基づき、日本の自衛隊もその戦闘に参加させる。中国軍は、米・日軍の補給基地である日本の米軍基地、自衛隊基地を「本土攻撃」するであろう。本土を攻撃された日本人は逆上し、本格的な日中戦争が開始される。

3.米軍は戦争が進行するに従い、徐々に戦争から手を引き、日本の自衛隊と中国軍との戦争が中心となるように誘導する。

4.日中戦争が激化したところで米国が和平交渉に介入し、東シナ海、日本海でのPKO(平和維持活動)を米軍が中心となって行う。

5.東シナ海と日本海での軍事的・政治的主導権を米国が入手する事で、この地域での資源開発に圧倒的に米国エネルギー産業が開発の優位権を入手する事ができる。

6.この戦略の前提として、日本の自衛隊が自由に海外で「軍事活動」が出来るような状況を形成しておく事が必要である。

如何だろう。上記の論理が米国という国のむき出しの本音である。

このアメリカ政府の戦略文書は、クリントン政権時、CIAを統括する米国大統領直属の国家安全保障会議NSCの議長で、東アジア担当者でもあったジョセフ・ナイが、米国上院下院の200名以上の国会議員を集め作成した、対日本への戦略会議の報告書である。

日本人が頭に入れておくべきことは、米国戦争屋はいつの時代も極東地域の「パレスチナ化」を想定しており、中東にて物事がうまく運ばない場合は、いつでも代役である東アジア諸国を戦争に導くシナリオを持っているということである。



アーミテージ元米国務副長官

 この他にも、やはり、ジャパンハンドラーズの大物・アーミテージ元米国務副長官が、2000年に対日外交の指針として、ジョセフ・ナイら超党派と「アーミテージレポート」なる報告書を作成している。

その報告書もやはり、日本に対して有事法制の整備を期待する内容がこと細かく盛り込まれた内容となっている。(具体的に、尖閣諸島や集団的自衛権の行使にも言及されている)

これらの報告書に書かれた内容が「米国戦争屋」の行動のベースにあると考えるならば、尖閣諸島問題の裏側で米国が糸を引いている可能性が極めて高いということになる。

よって、私たち日本人は、このような政治的背景があることを認識し、冷静に対応することが肝要である。

 また、TV各局で流されている中国本土における「反日行動映像」はごく少数の人間によるものであり、中国全土でみれば、そのような反日的行為はほとんど見られないというのが実情で、「反中」を焚きつけるようなマスコミ報道にはくれぐれも騙されないよう、冷静に受け流すべきである。評論家の日下公人氏が指摘していたが、日本のアニメの文化浸透力には、驚くべきものがあり、中国の若い人にも日本のアニメが浸透し、大きな影響を与えている。その影響力の方が日本の首相よりはるかに大きいとのことである。

そして、竹島問題も上記の尖閣と相似形の構造を米国が構築しているのは、言うまでもない。

そもそも、竹島問題の決定権は米国にあるのだ。

韓国は米国に竹島の領土問題を強く働きかけていた。一方、日本=自民党=外務省は米国への働きかけを怠っていたのである。

「米国地名委員会」が竹島を韓国領土としたことについて、当時の町村官房長官は「米国地名委員会は米政府の1機関」と語った。しかし、ブッシュ大統領が竹島を韓国領土と改めさせたのである。つまり、米国は覇権力を行使し、竹島を韓国領土と改めたのである。その目的は分断統治である。

このように筋道をたどっていけば、竹島問題というのは実は日米問題なのである。

「米国地名委員会」は、ブッシュ政権時代に竹島を韓国領土と認めている。国際的に認められているポツダム宣言に、日本の領土はアメリカ(=連合国)が定めると書いてある。日本は韓国ではなくアメリカと交渉しなければ、竹島問題を解決することはできないのである。

 なぜ、日本のマスコミはこのことをはっきり指摘しないのであろうか、疑問である。

 2008年当時与党であった自民党の属米姿勢が、今日の竹島領土問題で、韓国の強硬な姿勢を生み出してしまったことを忘れてはならない。

<米国地名委員会(U.S. Board on Geographic Names)>

米国政府が使用する地名の統一を目的に1947年に設立された米国政府の一機関である。同委員会で決定された表記方針は、国務省等全ての連邦政府機関を拘束するものであり、政府機関の出版物等は同委員会の表記方針に従った表記を行わなければならず、その他の米国内の機関についても、同委員会で決定された表記方針を用いることが強く推奨されている。

*参考資料

*ブログ 為替王より(引用はじめ)

韓国ウォン為替レートの過去推移でわかる、日本が韓国を何度も守ってあげてきた歴史

 韓国ウォンの為替レートが過去どのように推移したか、日本が韓国にどのようにかかわってきたか、日韓の正しい歴史を理解するために、韓国ウォンの為替レート(対米ドル)推移グラフをご覧ください。



■韓国ウォンの対米ドル為替レート推移
グラフは上方向がウォン高、下方向がウォン安を表します。
丸で囲った部分が合計4つありますが、左側の大きな2つが、過去2回のウォン暴落、右側の小さな2つが、近年の2回の小幅なウォン急落。

日本が支援してあげた、アジア通貨危機
1回目のウォン暴落は、1997年~1998年のアジア通貨危機。ウォンの価値は半値以下に暴落しました(現在の米ドル円にたとえるなら、80円から一気に200円へと円が暴落するようなイメージ)。
当時、韓国は、日本からの強力な支援を受けて最悪の事態は回避されましたが、自力での再建が困難な状況になり、最終的にIMFなど国際機関による救済を受けました。

日本が救ってあげた、リーマン危機
2回目のウォン暴落は、2008年~2009年のリーマン危機。「100年に1度」といわれたリーマン危機にもかかわらず、アジア危機当時ほどウォンは暴落しませんでした。
この背景は、日韓通貨スワップ協定などにより、日本が韓国ウォンの暴落および韓国経済の破綻を全力で防いだからです。

日本が危機を回避してあげた、ギリシャ危機、欧州債務危機
近年の小幅な急落は、2010年5月のギリシャ危機と、2011年9月の欧州債務危機。いずれも1カ月間で1割超のウォン急落が起きました。
過去と比較して小幅な急落で収まった背景は、日韓通貨スワップ協定における支援を増額するなどして、日本が韓国ウォンの暴落および韓国経済危機を回避すべく全面的に守ってあげたからです。

日本に守られてきた韓国の反応
これだけ日本が韓国を救ってきたにもかかわらず、韓国側は慰安婦像の設置、竹島の不法占拠、日本海呼称変更要求、天皇陛下に対する侮辱行為、理不尽な謝罪と賠償要求その他数え切れないほどの日本への敵対的行為をひたすら続けているのが現状です。(引用終わり)



<竹島>

*以前のレポートより

(日本人が頭に入れておくべきことhttp://www.yamamotomasaki.com/archives/714)でも指摘しました。以下。

ウォン安回避で支援拡大 日韓首脳会談で合意

(産経MSNニュース2011.10.20 01:13より)

共同記者会見を終え握手する野田首相(左)と韓国の李明博大統領=19日午前、ソウルの青瓦台(共同)

【ソウル=阿比留瑠比】韓国訪問中の野田佳彦首相は19日、ソウルの青瓦台(大統領府)で、韓国の李明博大統領と会談した。両首脳は欧州金融不安を受けたウォン安回避に向け、韓国への資金支援枠を現行の130億ドル(約9900億円)から700億ドル(約5兆3600億円)に拡大することで合意した。平成16年から中断している経済連携協定(EPA)交渉の早期再開に向けて実務者レベルでの協議を加速化させることで一致した。

両首脳の会談は、9月の米ニューヨークでの国連総会以来2回目。両首脳は、元慰安婦や竹島の問題は触れず、未来志向の日韓関係を築いていくことで一致。「日韓新時代共同研究プロジェクト」第2期を始めることも合意した。(引用終わり)

 ソウルで李明博大統領と会談した野田総理は、韓国がウォン安を乗り切るために通貨融通枠を5倍にすると約束した。もともと韓国は政府自ら通貨介入でウォン安を作りだし、国際競争力を高めて利益を上げ続けてきた。しかし、今回のユーロ金融危機で投資資金が一気に引き揚げられてしまい、ウォン安が止められなくなった。自業自得である。反日姿勢を崩さず、困ったときだけ援助を求めてくる韓国政府に対しては、きちっとした対応が絶対必要である。日本とは領土問題もあったのではないか。

先日、中国が大量にドル売りを実行した事が明らかになっているが、当然、中国がドル売りをすれば、韓国もドル売りをしなくてはならない。それを売らないで済む様に日本に700億ドルものお金を米国が出させたのだろう。

ところで、TPPに参加しないと日本は韓国に負けるなどという人たちがいまだに日本のテレビ番組に登場するが、どういうつもりなのだろう。頭の中を覗いてみたいものだ。まず、TPPに参加すると、韓国と自由競争する国:日本が5兆円以上お金をその国に援助している異常さを指摘すべきではないかと思うのだが、

 ここで、上記に示した援助額をもう一度、見ていただきたい。米国の援助額は、「トモダチ作戦」をあわせても110億円ちょっとしかない。その見返りとして、米国が日本から引き出した金額は、間接的、直接的なものを含めて110兆円を超えている。実に一万倍である。一説によるとこの日本から引き出したお金でこの夏のドル危機を乗り切ったとも言われているが、今回引き上げられた米国債上限額引き上げ分と110兆円がほぼ同じ金額なのも意味深である。

 韓国の震災援助額は約7億円である。韓国は今回の日韓首脳会談で米国並みの約7500倍のお金を日本から引き出したことになる。(引用終わり)

*ポツダム宣言

千九百四十五年七月二十六日
米、英、支三国宣言
(千九百四十五年七月二十六日「ポツダム」ニ於テ)

  • 、吾等合衆国大統領、中華民国政府主席及「グレート・ブリテン」国総理大臣ハ吾等ノ数億ノ国民ヲ代表シ協議ノ上日本国ニ対シ今次ノ戦争ヲ終結スルノ機会ヲ与フルコトニ意見一致セリ
  • 、合衆国、英帝国及中華民国ノ巨大ナル陸、海、空軍ハ西方ヨリ自国ノ陸軍及空軍ニ依ル数倍ノ増強ヲ受ケ日本国ニ対シ最後的打撃ヲ加フルノ態勢ヲ整ヘタリ右軍事力ハ日本国カ抵抗ヲ終止スルニ至ル迄同国ニ対シ戦争ヲ遂行スルノ一切ノ連合国ノ決意ニ依リ支持セラレ且鼓舞セラレ居ルモノナリ
  • 、蹶起セル世界ノ自由ナル人民ノ力ニ対スル「ドイツ」国ノ無益且無意義ナル抵抗ノ結果ハ日本国国民ニ対スル先例ヲ極メテ明白ニ示スモノナリ現在日本国ニ対シ集結シツツアル力ハ抵抗スル「ナチス」ニ対シ適用セラレタル場合ニ於テ全「ドイツ」国人民ノ土地、産業及生活様式ヲ必然的ニ荒廃ニ帰セシメタル力ニ比シ測リ知レサル程更ニ強大ナルモノナリ吾等ノ決意ニ支持セラルル吾等ノ軍事力ノ最高度ノ使用ハ日本国軍隊ノ不可避且完全ナル壊滅ヲ意味スヘク又同様必然的ニ日本国本土ノ完全ナル破壊ヲ意味スヘシ
  • 、無分別ナル打算ニ依リ日本帝国ヲ滅亡ノ淵ニ陥レタル我儘ナル軍国主義的助言者ニ依リ日本国カ引続キ統御セラルヘキカ又ハ理性ノ経路ヲ日本国カ履ムヘキカヲ日本国カ決意スヘキ時期ハ到来セリ
  • 、吾等ノ条件ハ左ノ如シ
    吾等ハ右条件ヨリ離脱スルコトナカルヘシ右ニ代ル条件存在セス吾等ハ遅延ヲ認ムルヲ得ス
  • 、吾等ハ無責任ナル軍国主義カ世界ヨリ駆逐セラルルニ至ル迄ハ平和、安全及正義ノ新秩序カ生シ得サルコトヲ主張スルモノナルヲ以テ日本国国民ヲ欺瞞シ之ヲシテ世界征服ノ挙ニ出ツルノ過誤ヲ犯サシメタル者ノ権力及勢力ハ永久ニ除去セラレサルヘカラス
  • 、右ノ如キ新秩序カ建設セラレ且日本国ノ戦争遂行能力カ破砕セラレタルコトノ確証アルニ至ルマテハ聯合国ノ指定スヘキ日本国領域内ノ諸地点ハ吾等ノ茲ニ指示スル基本的目的ノ達成ヲ確保スルタメ占領セラルヘシ
  • 、「カイロ」宣言ノ条項ハ履行セラルヘク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルヘシ
  • 、日本国軍隊ハ完全ニ武装ヲ解除セラレタル後各自ノ家庭ニ復帰シ平和的且生産的ノ生活ヲ営ムノ機会ヲ得シメラルヘシ
  • 、吾等ハ日本人ヲ民族トシテ奴隷化セントシ又ハ国民トシテ滅亡セシメントスルノ意図ヲ有スルモノニ非サルモ吾等ノ俘虜ヲ虐待セル者ヲ含ム一切ノ戦争犯罪人ニ対シテハ厳重ナル処罰加ヘラルヘシ日本国政府ハ日本国国民ノ間ニ於ケル民主主義的傾向ノ復活強化ニ対スル一切ノ障礙ヲ除去スヘシ言論、宗教及思想ノ自由並ニ基本的人権ノ尊重ハ確立セラルヘシ
  • 十一、日本国ハ其ノ経済ヲ支持シ且公正ナル実物賠償ノ取立ヲ可能ナラシムルカ如キ産業ヲ維持スルコトヲ許サルヘシ但シ日本国ヲシテ戦争ノ為再軍備ヲ為スコトヲ得シムルカ如キ産業ハ此ノ限ニ在ラス右目的ノ為原料ノ入手(其ノ支配トハ之ヲ区別ス)ヲ許可サルヘシ日本国ハ将来世界貿易関係ヘノ参加ヲ許サルヘシ
  • 十二、前記諸目的カ達成セラレ且日本国国民ノ自由ニ表明セル意思ニ従ヒ平和的傾向ヲ有シ且責任アル政府カ樹立セラルルニ於テハ聯合国ノ占領軍ハ直ニ日本国ヨリ撤収セラルヘシ
  • 十三、吾等ハ日本国政府カ直ニ全日本国軍隊ノ無条件降伏ヲ宣言シ且右行動ニ於ケル同政府ノ誠意ニ付適当且充分ナル保障ヲ提供センコトヲ同政府ニ対シ要求ス右以外ノ日本国ノ選択ハ迅速且完全ナル壊滅アルノミトス
(出典:外務省編『日本外交年表並主要文書』下巻 1966年刊)

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