今回はデマンド放送の紹介です

*非常におもしろい内容です。是非、ご試聴下さい。         

本年のレポートで原田武夫氏の本を紹介しました。(参考までに改めて貼り付けておきます。)今回はインターネットの彼の30分ほどのインタビューのデマンド放送を紹介します。彼はこの中でアメリカという国は、ヨーロッパのエリート(貴族と結びついたロスチャイルドのような国際銀行家のグループ)が作った巨大なファンドだと言っています。小生にはこの喩えは非常に適確だと思われました。(もちろん、米国のFRBの歴史を紐解けば、その事は一目瞭然のことでは、あります。)

おそらく、現在、彼らはその巨大ファンドをいかにうまく、彼らの利益になるよう解散するかの長期戦略に取り組んでいます。小生が考えるに911テロ、イラク侵攻、アフガン侵攻、サブサプライムの問題、米国初の黒人大統領誕生、リーマンショック、新型インフルエンザ、ドバイ金融危機、それらは、何らかの形で、すべてそのシナリオに書かれていたことだと思われます。

話は変わりますが、数年前に、評論家の堺屋太一氏が朝日新聞の夕刊だったと記憶していますが、日本の国富は4、600兆円、借入金が800兆円、日本の経済の一番の問題は、お金をうまく回す経済運営ができていないことにあるとの主張をしていました。過去にレポートでも紹介させていただきましたが、日本は莫大なゴールド(金)を何らかの形で隠し持っている可能性もあります。そうすれば、日本の国富は6、000兆円以上もあるかもしれません。かつて財務省を追われ、不可思議な窃盗事件で書類送検された高橋洋一氏は財務省には国有資産を管理するためだけで、1、000人以上の職員がいるとその著書で暴露し、日本は財務省が言うように財政危機ではないと明言しています。

日本はある意味、意識しているかどうかは別にして弱いふりをしています。しかし、通貨の評価は正直なもので、今、日本の円に対して市場は世界で一番高い評価をしています。これも不思議なことですが、英国のFTを始め、日本のGDP比の国債発行額の高さを指摘し、日本の財政破綻さえ、仄めかしています。日本のエコノミストの一部も同じ指摘をしています。もちろん、このことは、明らかに嘘で、純債務で考えれば、何の心配もないことは言うまでもありません。

しかしながら、不思議なことに政府も一向に日本の潜在力を活かす経済政策を取ろうとはしていません。日本銀行に到っては、デフレ状況を認識しているにもかかわらず、本気でマネーサプライを増やそうともしていません。そのために生活保護世帯が急増するなど、大きな犠牲を現在、一般庶民は被っているわけです。

まるで手負いの獅子(米国)にこれ以上襲われないように死んだふりをしているかのようでもあります。既存のマスコミ報道(地上波のテレビや大新聞)を見ている限りでは全く信じられないとは思いますが、好況、不況の繰り返しの後に大恐慌が起こり、戦争になるという資本主義の大前提=サイクルを変えることができる可能性を持つ国が原田氏も言うように日本だけだと言うことになります。

http://www.768.jp/ondemand/list/vod.php?vod_id=136

<参考資料>

*過去のレポートより 元外交官原田武夫氏の

「計画破産国家アメリカの罠――そして世界の救世主となる日本」(講談社)

(2009年4月発売)である。

まず、著書から序文を引用しよう。

『そして舞台の幕は上がる。

まったく新しいシナリオに基づく次なる国際秩序をもたらすであろう「計画破産国家アメリカ」という劇の幕がである。

二〇〇八年も年の瀬となった一二月一五日。私はシンガポールにいた。日本は真冬だというのに、彼の地の外気は摂氏三〇度。一歩でも外に出ると、東南アジア特有の湿気に満ちた空気がたちまち私を包み込む。そしてその日の夕方、港を臨む「ホテル・リッツカールトン」の地下階にあるレセプション会場で、私はある奇妙な体験をした。

そもそもなぜ私はシンガポールにまで出向いたのか。それは世界屈指の民間情報分析機関「オックスフォード・アナリュティカ(Oxford Analytica)」が創立以来、本拠地であるイギリス・オックスフォードを離れ、アジアで会合を開くと聞きつけたからである。日本では一般になじみのない機関かもしれない。だが、G8各国政府をはじめ、世界中の主要なコングロマリットたちがいずれもその分析レポートを購読しているほどの権威ある機関なのだ。それがなぜいま、初めての海外における会議を、しかも「アジア」において行うのか。――そんな好奇心につられて、成田からシンガポールへと飛ぶことにしたというわけなのである。

レセプション会場を見渡す限り、日本人らしき人物は見当たらない。「これはまた目立つな」と思いつつ、ドリンクを片手に会場を歩いていると、お世辞にも「英国紳士風」とはいえない薄汚れたバッグを肩からかけた長身の老人が声をかけてきた。

互いに自己紹介する私たち。聞くところによればこの老人、日本では映画「007」で有名な英国対外情報工作機関“MI6”の幹部であった経歴を持ち、現在は退官してこの民間情報分析機関でアドヴァイザーをしているのだという。つまり、ありていにいえば本物のスパイである。ここではM氏ということにしておこう。

M氏は時折見せる眼光こそ鋭い人物。しかし、キスされるのではないかとひるんでしまうほどに顔を近づけて熱心に語るその語り口はユーモアにあふれ、まさに好々爺といった印象だ。

ひとしきり世間話をした後、やおらM氏が切りだしてきた。

「ミスター・ハラダ、いま起きている金融メルトダウンについてどう考えますか。ここまで事態が混乱してしまった原因はアメリカのこれまでの立ち居振る舞いにあると私は思う。1990年代初頭まで、世界には確かに秩序があり、大過なく歴史が進んできた。ところがそれからというものの、アメリカ人たちが世界中で暴れまわり、この“秩序”をたたき壊してしまった。そしてその代り蔓延するアメリカ流拝金主義。『万事カネがすべて』というその流れをそろそろ私たちは食い止めなければならない。そうは思いませんか」

先ほどまでの笑顔から一転して生真面目な眼差しで私を見据えながらこう語るM氏のクィーンズ・イングリッシュを聞きながら、私は思った。日本には何かというと「アングロサクソン」なる言葉を語る人たちがいる。多くの場合、それはアメリカと英国を一心同体としてとらえるために用いられている。これまで世間で「親米保守」と分類される著名なお歴々にありがちな言論(曰く、「アングロサクソンは戦争に負けたことがない。だから日本は彼らに楯ついてはならないのだ」云々)だ。しかし、冷静に考えてみると、「アングロサクソン」などという分類それ自体がフィクションなのだ。せいぜいのところ、アメリカにいるのは「アングロ・アメリカン」であって、それですら往々にしてイギリス勢とはまったく立場を異にするのである。それなのに、私たち日本人はマスメディアを通して戦後垂れ流されてきた虚妄の言論にどれほど騙されてきたことか。――インテリジェンス工作の最前線で活動してきたこの好々爺M氏の青い瞳を覗き込みながら、そう思った。(中略)

そして翌12月16日。私はさらに「世界の現実」に打ちのめされることになる。

――会合が正式に始まり、お決まりの基調講演が冒頭行われた。スピーカーはキショレ・マブバニ教授。シンガポール国立大学リー・クアン・ユー公共政策大学院でトップを司る人物である。

アメリカ発金融メルトダウンをめぐる現状、そしてそれに対して一つたりとも有効な手段を講じることができていない状況を手短に描いた後、マブバニ教授はひと際決然とした調子で語り始めた。

「問題は累積しています。しかし、これに対処すべき政治家たちは“凍ったメンタリティー(frozen mentality)”にとらわれたままなのです。いま、世界を覆っている暗雲を取り除くには、まったく新しい発想、そしてまったく新しいやり方が必要なのです。それなのに、彼らはこれまでの発想、これまでのやり方にこだわっている。実は、各国で等しく見られるこうした状況こそ、真の問題なのです」

聞けばつい先日、アラブ首長国連邦・ドバイで開催された「ダヴォス会議」の準備会合でこの問題を解決するための方法について話し合ったのだという。マブバニ教授は同会議でグローバル・ガヴァナンス委員会の委員長もつとめている。一方、毎年初めにスイスで行われる「ダヴォス会議」(別名「世界経済フォーラム(WEF)」)といえば、閣僚をはじめ、日本の政治家たちが行列を連ねて意見を拝聴しにいく場所だ。 今後、彼の地を訪れる日本の政治家たちは何度となく聞かされることだろう。「貴方たちこそが、世界の抱える問題そのものなのだ」と。

私がシンガポールで体験したのは、開演前のロビーで、これから始まる劇について意見を述べ合う観客のざわめきのようなものだった。

本当のシナリオをあなたは知っているか、そう確認しあうのだ。

間もなく開演する劇に「計画破産国家アメリカ」というタイトルがついているわけではない。あくまでも私が便宜上、つけたタイトルに過ぎない。現実の世界では、まったく違うタイトルがつけられ、ある意味、とても分かりやすいストーリーとして展開されていくことになる。そして多くの人が素直に信じ込み、むしろ、中途半端な知識や情報を持つ自称「情報通」ほど、シナリオを書いた連中にまんまと騙されていくことになるのだ。

表に出るタイトルやストーリーに騙されてはならない。すでにいくつものメッセージは届けられている。そう、何年の前から繰り返し繰り返し、送られているのだ。分かる者には分かるように。分からない連中だけを選別するために。

それが真のインテリジェンスの世界のやり方なのである。

これから始まる「計画破産国家アメリカ」という劇には、もちろん日本も重要なプレイヤーとして登場する。その時、私たちは問われることになる。シナリオをきちんと理解して演じているか、あるいは、まったく知らずに、ただ踊らされるだけなのか、を。

台本を持って演じる俳優と、台本すら渡されずに指示通りに動くだけのエキストラにはっきりと選別されるのだ。

この本は、シナリオを読み解く手助けになればと書いたものだ。「世界史の真実とは何か」と考え、さらには「そうであるならばこれからどうすべきなのか」と考える、愛すべきすべての日本人に贈るために、より多くの日本人がエキストラではなく俳優として演じてほしいと願い、執筆したものである。』

元外交官、原田氏の分析によれば、

新大統領になったオバマに残された選択肢は「デフォルト宣言」しかないという。

残された選択肢は、①ドル切り下げ②ハイパーインフレーション誘導③デフォルト&アメロ(北米版ユーロ)導入くらい。それも就任からできるだけ、早い段階で行い、後はスーパーレディのヒラリー・クリントンが大統領に昇格する。この一連の流れは最初から綿密に計画された「計画倒産」だという。その結果、アメリカは、覇権国ではなくなるが、新たに獲得したカナダ・メキシコという「ニューフロンティア」により、カナダの資源・メキシコの低賃金労働力を駆使して復活のシナリオを目指す。  目論見通り、復活を果たせば、アメリカは新戦略によって「フード(食料)」、「ヘルスケア(医療、福祉)」「エネルギー資源=原子力」の三分野を支配することで再び世界の覇権の奪回を狙う。

彼の分析でおもしろいのは、「取りあえず越境する投資主体」=「国際金融資本」

に選ばれたのは日本だと指摘していることであろう。原田氏は、その結果、2010年、日本に金融バブルが訪れるという分析もしている。確かに米国に800兆円近いお金を実質毟り取られてもビクともしない?ほど日本経済は、強靱である。

考えてみれば、現在の日本の国内問題(医療、年金、格差 etc等)は、米国債を200兆円ほど売って、国内で活用すれば、本当はすぐ解決できるのであるが、

また、元外交官、原田武夫氏はこのような世界的な大きな経済危機の展開を読むには、米国、中国、ロシアといった大国の軍事計画に注目すべきだと指摘している。

以下

(1)資本主義が順調に進まなくなるのは、要するに売り手(供給)と買い手(需要)の間にギャップが出るからである。特に深刻なのが、供給が過剰になってしまう場合であり、その場合、モノが売れず大変なことになる。

(2)そこで、近現代の世界史の中で、この問題をクリアーするために行われてきたのが戦争なのだ。戦争になれば、大量のモノ(兵器、兵站)が必要になる。しかも、戦闘によって次々に消費され、消耗していくので、続々と供給することが、必要になってくる。その結果、供給過剰は、徐々に解消され、資本主義はようやく立ち行くようになる。

(3)したがって、経済的な困難が景気循環上、あらかじめ想定される場合には、それに見合った軍事計画が問題解決のために仕組まれている可能性がある。それらは予算を伴うものであるため、議会の承認がたいがい必要であり、公開情報として多数の関係文書があらかじめ積極的に明らかにされることがままある。したがって、これを事前に入手することができれば、まさにマーケットとそれを取り巻く国内外情勢を先読みすることができるというわけである。

また、原田氏は、現在と1929年の大恐慌前後の歴史の類似性を指摘している。

以下

History repeat itself

*日本・朝鮮・中国・台湾を含む極東における有事も十分に考えられることを忘れてはならないだろう。そのシナリオを回避できるのも日本人だけである。

*<原田武夫(はらだたけお)の略歴>

1971年 香川県・高松市生まれ

1978年 東京都・練馬区を経て、小平市に移り住む

1984年 桐朋中学校(東京都・国立市)入学

1987年 桐朋高等学校進学

1990年 東京大学教養学部文科1類入学

1992年 東京大学法学部(第2類(公法))進学

1993年 東京大学を中退し、外務省入省(外務公務員I種)

1994年 在ドイツ日本国大使館に転勤

ベルリン自由大学、テュービンゲン大学、ドイツ外務省研修所にて在外研修

在ドイツ日本国大使館にて、大使秘書官および政務担当を歴任

1998年 帰朝

欧亜局西欧第一課配属

1999年 秋篠宮同妃両殿下の御訪独(「ドイツにおける日本年」)に際し、通訳官(ドイツ語)を務める

2000年 沖縄サミットに際し、総理通訳(ドイツ語)を務める

12月より、再び東京・多摩地区(国分寺市)に居を構える

2001年 大臣官房総務課配属

「松尾元要人外国訪問支援室長による公金詐取事件」を皮切りに発覚した一連の外務省不祥事に際し、内部調査チームの主要メンバーとして、徹底した調査と内部監察組織の立ち上げに尽力する

2003年 アジア大洋州局北東アジア課配属

第2回日朝首脳会談、ジェンキンズ氏の帰国、拉致問題をめぐる日朝実務者協議、さらには核問題をめぐる六者会合など、北朝鮮をめぐる外交のフロンティアにて責任ある立場より奮闘する

2005年 外務省を自主退職

独立系シンクタンク「原田武夫国際戦略情報研究所」を設立、代表に任

2006年 東京・丸の内に第2オフィスを設置

Yahoo!ファイナンスにてコラム「元外交官・原田武夫の『騙されない日本人のための投資戦略』」掲載開始

東京大学教養学部にて非常勤講師に就任予定(4月~)

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