これからこの日本で生まれ、日本で、世界で何事かを成し遂げようという大志を秘かに抱いている日本人は、「この国が1945年以降、米国の特別行政自冶区でしかない」ということをしっかり肝に銘じてすべての行動を決め、戦略を練っていく必要があるだろう。もちろん、日本の学校もマスコミも本当の事など教えてくれるはずもない。壮大な嘘とその嘘が創り出す日本社会の空気から自由になり、独立自尊の道を一人でも多くの日本人が歩むことを求められている時代を迎えている。そう言った意味で、残念なことだが、米国の支配層の利益を最大にするために運営されている現在の日本の政治に期待を抱くだけ無駄だということだろう。はっきり言ってしまえば、特別行政自冶区の米国に許容された範囲内の利益配分巡る権力闘争が日本の政治である。国家主権を奪われ、大きな国益が毀損されたなかで、せせこましい利権獲得競争が行われているのである。国政がそのレベルにあるのだから、地方政治は「推して知るべし」ということだろう。
これからの日本人は、欧米のエリートが日本という国をどういうふうに動かそうとしているかを読み切り、逆にそれを利用して投資、仕事をし、地道に力を蓄えていく努力を積み重ねていくしかないのだろう。また、マスコミに流れない本物情報を得て、健康、体を守るのも一人一人の自助努力にかかっている時代だ。国やマスコミや医者が私たちを守ってくれると、いう創られた甘い幻想から少しでも早く目を覚ますことも肝要である。
今回は、私たち日本人が「侮蔑の構造」のなかで、生きていることがわかる記事を少し、紹介させていただく。以下を読んでいただければ、フクシマの原発事故が必然だったとも言えることがよくおわかりになるはずだ。
*月刊日本 2014年10月号より
「福島原発一号炉は米国GEの欠陥製品だった」
南丘喜八郎
三年前の三月十一日、東日本大震災が東北地方を襲った。マグニチュード九・〇の大地震と巨大津波は福島第一原発の大事故を惹起した。福島原発事故から三年半、事故原因は解明されず、被災者の救済も進まず、政治は無策を続ける。福島第一原発の事故は本当に想定外であり、不可抗力だったのか。事故の原因は一体何なのか。何故に真相究明が遅れているのか。我々国民には知る権利がある。
大震災が発生したのは十一日午後二時四十六分、約一時間後から数度にわたって襲った巨大津波が第一原発を水没させ、全電源喪失状態に陥った。翌十二日午後一時過ぎ、原子力保安院審議官は記者会見で、第一原発周辺でセシウムが検出されたことを踏まえ「炉心溶解が進んでいる可能性がある」と明らかにした。情報を知らなかった菅直人首相は激怒、審議官は即刻広報官を辞任した。以後の会見から「炉心溶解」は「炉心損傷」に言い換えられた。
だが福島一号機は地震発生から四時間後の十一日午後六時五〇分には炉心溶解、さらに核燃料が容器の底を突き抜ける溶融貫通を起こしていたのだ。
何故こうした事態が起きたのか! 何故対応策が後手、後手に回ったのか!
それは、福島第一原発一号炉は米国から無理矢理押し付けられた欠陥製品だったからだ。
一号機は米国の原発メーカーGE(ゼネラル・エレクトリック社)製の沸騰水型マークⅠで、設計・製造から試運転まで全てGEが行った。東京電力は試運転が終わり、「マニュアル通りに運転せよ」と、キーを渡されただけだった。
マークⅠの設計に携わったGEの技術者デール・ブライデンボーは当時「マークⅠは、地震や津波などの大きな災害で冷却機能を喪失すると、格納容器に想定されていた以上の負荷がかかり、破裂する可能性がある」とGE幹部に指摘した。だがGE幹部は「原発を止めれば、マークⅠが危険であることを認めたことになる」と耳を貸さず、ブライデンボーは抗議してGEを辞任する。マークⅠは欠陥原子炉だったのだ。
知らぬは日本政府と東京電力だけだった。米国はアイゼンハワー大統領が原子力潜水艦就航に向け、軍事産業各社に潜水艦に搭載する小型原子炉の開発を競わせていた。名乗りを上げたのはGEとWH(ウエスティングハウス社)だった。結局はWHが開発した加圧水型の原子炉が採用され、GEは敗退した。膨大な研究開発費を投じたGEは窮地に陥った。米国政府はGEの負債を回収するため、日本の原子力発電所にGEの原子炉を押し付けた。これが、福島第一原発一号炉なのだ。
敗戦国の我が国は同盟国米国の強い要望を拒絶することなどできなかった。敗戦直前に広島・長崎に原爆を投下された日本は、米国の圧力によって重大事故の可能性を秘めた欠陥原発を引き受けざるを得なかったのだ。
原子炉の構造は複雑を極め、無数のケーブルやパイプが錯綜しており、自ら設計製造しなければ構造細部まではわからない。設計者自身が告白している通り、マークⅠは欠陥製品であり、想定外の事故が起これば、万事休す! 今回の事故原因は米国が押し付けた欠陥原子炉にあることは明白だ。
政府は今回の原発事故による損害額や廃炉費用について「福島第一の事故による東電が被った損害、被るであろう損害は、五兆五〇四五億円」と試算している。何故に政府はGEに請求書を突き付け、損害賠償を要求しないのか。
ここで驚くべき事実に突き当たる。それは原子力損害の賠償に関する原賠法という昭和三十六年に制定された法律だ。この法律は、原子炉の運転等により原子力損害が生じた場合、その損害賠償の責任は原子力事業者だけが負うことを定めている。欠陥製品を製造販売したGE、米国政府に責任はないという、奇妙奇天烈な法律なのだ。
米国政府は自国の原発メーカーを守るため、日本に原賠法を制定させ、原子力事業者の電力会社だけが無過失責任、無限責任を負うと規定させたのである。平成六年、「製造物責任法」が施行される。これは欠陥製品により損害をひきおこした製造業者に損害賠償責任を課する法律だ。しかし、原子力損害は除外された。原賠法はこの時に改定され「原子力損害ついては…製造物責任法の規定は、適用しない」(第四条3項)とされた。
何故なのか! それは、日本が米国から原子力関連技術の供与を受け、原発事業を始める際、米国から強要された条件だったからである。米国政府は、トヨタの自動車が事故を起こした際、製造物責任を叫び、社長を米議会で謝罪させ、車の販売停止までさせて米国のGMを救済した。だが、米国はGE製原発の欠陥によって炉心溶融の重大事故を引き起こしたにも拘らず、「責任はない」と居直っている。
いま我が国が為すべきことは「対米自立」、そして「独立自尊」の日本国を樹立することなのだ。
(終わり)
*「ロシアの声」がアメリカにいいようにコントロールされている現在の日本を「それでも独立国なんですか」と、皮肉っている。
以下。
「日本政治は米国の独裁下にあり?」
日本政府は、この秋に予定されていたプーチン大統領の日本訪問を来年春に延期する心積もりだ。日本政府は、ウクライナ情勢に関連した欧米諸国の対ロシア制裁強化を考慮し、プーチン大統領の日本招聘を取り消すよう求める米国大統領の主張を受け入れた。
しかし安倍首相は、その際、ロシア指導部との建設的対話継続に期待をかけ、やはり今年秋の日ロ首脳会談実施の可能性を探っている。ただ場所は日本ではなく、中国だ。つい先日行われた、プーチン大統領との電話会談の中で、安倍首相は、11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の枠内で会談してはどうかと提案した。
安倍氏は、首相に就任してからこれまで5回、すでにプーチン大統領と会談している。ロシア科学アカデミー東洋学研究所付属日本調査センターの責任者、ワレーリイ・キスタノフ氏は「両首脳がAPECという新たな対話の場を利用するチャンスを逃す事は、恐らくないだろう」と見ている―
「この会合は、ウクライナ危機に関連してロ日がショックを経験した後の両国関係の現状を反映したものだ。日本政府は、自国の国益と自分達の戦略的同盟国である米国の利益の間でバランスを取る事を余儀なくされてしまった。
米政府は、日本に対し、文字通り絶えず圧力を加えながら、日本政府に自分達のロシアに対する強硬な立場を押し付けている。米国は、グローバルな反ロシア連合作りを目指しているのだ。」
日本政府は、ロ日関係の中ですでに積み上げられてきたポジティヴなもの失いたくないと考えている。ロ日協力は、日本が己にとって大変重要なものと捉えている平和条約調印の時を近づけたからだ。
日本調査センターのキスタノフ所長は「東アジアの全体的状況を考えれば、日本はロシア政府との協力を必要としている」と指摘し、次のように続けた―
「日本と近隣諸国との関係は、最良というわけではない。今日、北東アジアにおいて、複雑な地政学的ゲームが進められている。10年前であれば、日本と、中国と韓国の反日連合が衝突するなど到底想像できなかったろう。なぜなら、日韓は共に米国の同盟国だからだ。日本政府とロシア政府の関係が確立されるならば、それは、中国と韓国に対するよきデモンストレーションとなるだろう。安倍首相は、中韓両国の首脳ともう長い間、個人的に会えないでいる。そうした状況にあっては、ロシアとの関係発展は、安倍首相の個人的外交成果と見なす事ができる。」
2011年3月に起きた東日本大震災と、それに続く津波により引き起こされた福島第一原発事故、そして全国の原発の稼働停止後、日本のエネルギー依存の中身が急激に変わった。今や国内で生産される電気のほぼ半分は、LNG(液化天然ガス)によるものだ。昨年日本では、エネルギー重要がピークに達したが、日本へのエネルギー供給国としてのロシアの役割は、重くなり続けている。
ここで又、キスタノフ所長の見解を、御紹介したい―
「ロシアは、安定的なエネルギー供給国として自分達を売り込んだが、この事は、エネルギー不足に悩み、供給先の多様化を目指す日本にとって重要だ。現在に至るまで、石油や天然ガスの大部分は、遥か遠い中東から複雑かつ困難なルートを通って、日本へと運ばれている。 それに比べ、ロシア産の石油やガスは、文字通りすぐ隣にある。また日本のビジネス界にとって、自動車産業を筆頭にした自国製品販売の市場として、ロシアは重要な存在である。」
なお最後に、日本のような強い国力を持つ独立国が、自分達の国益と他の国の利益の間でバランスを取らざるを得ないという事、そしてしばしば自分自身を害する選択をするというのは、ロシア人の多くにとってひどく奇妙に見える、という点を付け加えておきたい。(終わり)
以前、「日米地位協定入門」という本を紹介させていただいたが、その紹介文も改めて読んでいただきたい。現在も日本は米軍の軍事占領下にある事実をはっきり日本人は認識してすべてのことを考える必要がある。以下。
「本当は憲法よりも大切な~日米地位協定入門」
(前泊博盛編著 創元社)
はっきり言って日本人としては読みたくない本である。日米地位協定>日米安保条約>サンフランシスコ講和条約(日本国憲法)、この図式をいろいろな文献をあたって見事に証明し、1945年以降、私たちの住んでいる日本が米国に軍事占領され続けていることを見事に実証しているからだ。日本を愛する国民の一人としては、そんな事実を突きつけられれば、おもしろくない気分になるのは当然だろう。
ただ、不思議なのは、1960年安保、1970年安保の時にこういった本が出版されなかったことだ。(もっとも不勉強なので、見落としているのかもしれないが、)冷戦という僥倖に恵まれた時代、経済的成功を手にすることができれば、国としての安全保障上の主権の放棄も仕方がないと、時の為政者は考えて、かつての敵国であるアメリカが日本を軍事占領し続けることを容認する道を選んだのであろうか。また、官僚は官僚で、米国の後ろ盾で、政治家をコントロールできることを歓迎したのかもしれないが、しかし、そのツケを冷戦終了後、日本は、米国に払い続けている。
現在、話題になっているTPPは、その仕上げというべきものであり、実際には日本に経済主権の放棄を求めているとしか思えないものだ。考えてみれば、愛国者を自称する安倍氏が米国の圧力でその決断をしなければならないことは、あまりにも皮肉ことである。
しかし、不可思議なのは、大手新聞の世論調査で、TPP参加表明を評価するという国民が過半数を軽く超えていることだろう。「その国の国民が、その国の主権を放棄する政策に賛成しているとしたら、その国は、国民国家としての存在理由を失いつつあることになってしまう」のだが、
この原因は、本当の事を言わないマスコミと真実を語ることのできない政治家にあることは確かである。その意味でも是非、読んでいただきたい本である。
この本を読むと、戦後日本体制はサンフランシスコ講和条約とともに生まれ、講和条約(憲法を含む)―日米安保―日米地位協定という「三重構造」によって形作られていることがはっきりとわかる。そして、吉田茂首相の元部下の外務事務次官で吉田茂首相と対立して罷免された、寺崎太郎氏(寺崎英成氏の兄)は、この日米地位協定の前身の日米行政協定こそ、米国の「本能寺(=本当の目的)」であったと見抜いていた慧眼の持ち主だった。
一言で言うと日米地位協定とは
「はっきりした言い方で日米地位協定を定義すると、こうなります。
<アメリカが占領期と同じように日本に軍隊を配備し続けるためのとり決め>のである。」『日米地位協定入門』(17ページ)
多くの方は、日米地位協定というのは、「米軍兵士の日本国内に於ける地位を取り決めたもの」であり、だから、米兵が犯罪を日本国内で起こした時の裁判権をどっちが持つかという、日本で司法権が米兵に及ばないという問題のことだけの問題と勘違いしているかもしれない。
しかし、この地位協定は、米兵の地位を定めた17条(刑事裁判権)に関するもの以外に合わせて全部で28条もある。その中には、「基地の提供と返還」「基地内の合衆国の管理権」「航空・通信体型の協調」「軍隊構成員の出入国」「免許」「関税」「調達」(注:武器輸出3原則の抜け穴になっている)「経費の分担」やそれらの米軍駐留に関して日米が協議(注:命令を伝達される)する機関についての取り決めもある。
そして、このようなとりきめは他の国が結んでいる米軍駐留協定と合わせて考えても異様であるという実例が、本書では詳細に説明されている。日米安保体制が極めて特殊な同盟関係であることは、他の国の安保条約や地位協定を研究すれば簡単にわかる。
(終わり)
*ところで、311による放射能汚染によって首都圏から東北にかけて本来なら、人が住むべきでない40bq/m2 以上の地域が下記のように広がっている。日本政府は頬被りを決め込んでいるが、いずれ体の不調を訴える人の多さに吃驚する事態が訪れることになるのではないだろうか。また、特別行政自冶区の日本人は、広島、長崎の被爆者のように欧米のエリートにモルモットとして扱われている可能性も否定できない。
<EU研究機関が発表、移住相当の汚染地(IAEA基準40kBq-m2以上)>
その他にも、日本が米国の特別行政自冶区であることを示す日本のマスコミがほとんど報道しない事項は、少し調べれば、おそらくいくらでも出てくると思われる。例えば、
○米国政府は、日本のアメリカ大使館の借地料未払いのままにしていたが、
アメリカ政府が東京都港区赤坂にある在日アメリカ大使館の敷地(国有地約1万3000平方メートル)の賃料を1998年以降払っていないことが、9月30日の社民党照屋衆院議員の質問主意書に対する政府答弁書で明らかになっている。
1997年までアメリカ政府が支払った賃料はわずか月額20万8千円で、年間では約250万円だった。98年以降は日米間で契約変更について合意できていないため払われていない。これに比べてイギリスの場合は東京都千代田区にあるイギリス大使館の敷地約3万5000平方メートルの賃料は月額で291万6000円、年間3500万でキッチリと支払われている。
○日本の携帯電話は、米軍から周波数帯の返還によって始めて可能になった。日米合同委員会によって米軍優先の電波の割り当てが決められている。
これは、下記のアドレスの日米合同委員会の取り決めを読めば一目瞭然である。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/kyoutei/pdfs/03_02.pdf
○現在も日本の空域は、米軍が完全にコントロールしている。
首都圏の空域は米軍の支配下にある
ところで、この秋、「日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか」(矢部宏治著)という本が集英社から出版される。現在、ネットでダウンロードして半分、無料で読めるようになっている。時間のある方は、是非、ダウンロードして読んでみていただきたい。戦後、国家主権を放棄して漂流している日本という国の姿が浮かび上がってくるはずである。以下、ダウンロードアドレス:http://www.shueisha-int.co.jp/pdfdata/0236/nihonhanaze.pdf