以前、2013年の初レポートでも解説したように、米国が日本に「集団安全保障」を認めるように強い圧力をかけてきたために、現在、日本国内では「集団安全保障」を認めるか、どうかの議論が起きている。冷戦時代が終わり、日本を独立自尊の国にするためには、そろそろ集団自衛権を考えるべきだろうというような日本人自身から出てきた議論でなく、財政赤字に苦しむ米国が、自国の軍事戦略を日本に少しでも肩代わりさせようという米国という軍事大国の都合から、出てきた議論であることに、私たち日本人は、もっと注意を払うべきだろう。



ところで、今まで内閣法制局は、「日本国憲法のもとでは集団的自衛権は行使できない」という解釈をとってきたはずであるが、現在自民党の中では、この集団自衛権を解釈変更しようという動きが出ている。この動きは、あまりに姑息で、法治主義に反する行為だろう。きっちりと国民的議論を喚起し、憲法改正の是非を国民に問うべき課題のはずである。

*(前内閣法制局長官に聞く~集団的自衛権の行使はなぜ許されないのか~阪田雅裕)http://www.chukai.ne.jp/~tottori9jo/etc/syudan.pdf



本日は、5月3日、憲法記念日である。現在、浅学非才な小生でも、日本国憲法は、本当に戦後、機能してきたのだろうかという疑問を持つようになってしまったところである。先日も、後で紹介する「絶望の裁判所」(瀬木比呂志著)という、日本の司法の現状を告発した元裁判官の本を読んでいたら、以下のように書かれていた。



~米軍基地に関する騒音差し止め請求について~

「憲法秩序が条約に対して優位にあることは憲法学の通説であり、憲法上の基本的人権、人格権の侵害に関わる事柄については、国は前記のような行為を行うべき義務がある。アメリカのやることだから国は一切あずかり知らないというのであれば、何のために憲法があるのか?それでは、植民地と何ら変わりがないのではないだろうか?」

(128ページ)



日本国憲法には、三権分立が高々と規定されているが、本当に日本は、三権分立の国であろうか。

ご存じのように実際には、霞ヶ関の官僚たちが、国会議員の代わりにすべての法律を作り、内閣の代わりに政策を立案しているのが、私たちが住んでいる日本という国である。ちょっと考えてみればわかるようにこの行為は、「日本国憲法」第41条に規定された、国会は「国の唯一の立法機関である」に違反していることにすぐに気が付くはずだ。立法府を行政府から独立させるシステムをつくれば、簡単にできることを官僚が、議員を形だけのものにするために、故意にやっていないのが日本という国なのである。

そういった視点で、「日本国憲法」は、正しく運用されているのだろうか。一度、素直に考えて見る価値はあるのではないか。



ところで、「統治行為論」というものを有名にした砂川事件というものがある。「砂川事件」において最高裁は「統治行為論」で押し切る以外に、合憲という判決をくだすことが、できなかったのである。これでは「日本国憲法」は、少なくとも実態において「憲法」=最高法規としての効力を持っているとは言い難い。「砂川事件」の経緯を見ても分かるように、必要とあれば米国からの圧力がかかり、それにより、日本の裁判の結果が動くというのでは「憲法」の存在価値そのものが問われるのが当然だろう。



参考:「日米地位協定入門」http://www.yamamotomasaki.com/archives/1637



また、升永秀俊弁護士の啓蒙活動で知る人も増えてきているが、「一票の格差問題」が憲法第14条違反ということ名目で、全国各地で裁判が、起こされているのが現実である。この状況を逆説的に考えてみると、第96条自体も守られていない事になる。なぜなら「憲法解釈」により事実上の改憲がすでになされていることになるからだ。そういうことなら、改正条項自体に意味がないことになってしまうだろう。

たしかに憲法前文に「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、」とあるが、その前提そのものが、担保されていなければ、どうしようもないではないか。

そして、国の最高法規がこのように粗末に扱われているようでは、残念ながら、国民主権、議会政治が本当に日本という国で機能しているのか、どうか、疑問を持つのが自然であろう。



私たちは、日本国憲法の護憲やの改正を言う前に、戦後半世紀にわたってこの憲法が本当に機能してきたのか、もう一度、虚心坦懐に考えてみる必要があるのではないだろうか。



○第十四条 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

○第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

砂川事件:米軍立川飛行場の拡張計画に反対して場内に立ち入った運動員が旧安保条約に基づく法律に触れるとして起訴された事件であり、アメリカ軍の駐留と旧安保条約が憲法9条に適合しているかどうかが実質的に争われた裁判。



*統治行為論:直接国家統治の基本に関する高度に政治性のある国家行為とし、 統治行為に対しては、法的判断が可能であっても、司法審査は及ばないとする理論



<参考資料>

*現代ビジネスより

一人の学者裁判官が目撃した司法荒廃、崩壊の黙示録!『絶望の裁判所』著者・瀬木比呂志氏インタビュー

最高裁中枢を知る元エリート裁判官による衝撃の告発





著者の瀬木比呂志氏は、明治大学法科大学院専任教授で元裁判官。民事訴訟法のスペシャリストとして知られ、専門書のみならず、小説や芸術論の著作も多い。最高裁中枢を知るエリートでもあった瀬木氏はなぜ法服を脱ぎ、日本の司法に警鐘を鳴らす問題作を執筆したのか?

背景には、「司法制度改革」導入と相前後して進行しつつある、司法の腐敗と堕落に対する危機感があった。出世や権力ゲームにうつつを抜かす裁判官たちの精神の荒廃と堕落はもはやとどまることがない。一人の学者裁判官が目撃した司法荒廃の黙示録とは?



--過去に裁判所の中枢にいたことのある元裁判官が、このように苛烈な司法批判、裁判所・裁判官批判をされたのは、なぜなのでしょうか? なぜこのような本を書かれたのでしょうか?



瀬木: 本は、一言でいえば、意識よりも無意識、直感や一種の本能、論理や感受性についてもより根源的な部分で、書くものと思っています。僕の本は、専門書も一般書もすべてそうですね。

33年間裁判官を続けて、ことに最後の10年余り、「これではもうこの制度はだめだ、根本的改革しかない」と思うようになっていきました。『絶望の裁判所』の前の本である『民事訴訟の本質と諸相』(日本評論社)の中の制度批判の部分は、そういう思いを抱きつつ自然発生的に補筆を重ねる中で、形を成していったのです。

ですから、その本がきっかけとなって本書の企画が生まれたとき、既に、頭の中では、内容はできあがっていました。あとは、どのように書くかという方法の問題が残っていただけです。苛烈な司法批判になったのも、自分で意図したというよりは、自然にそのようなものとなっていったのです。むしろ、自分としては、もっと穏やかなものにしたいという気持ちもあったのですが、書くときは、自分の中の深い部分の声に従って書くほかないですから。



--このような根源的、包括的、徹底的な司法批判、裁判所・裁判官批判の本を出すことに対する恐れの気持ちはありませんでしたか? 裁判所当局は、本書に対してどのようなリアクションをとると考えられますか?



瀬木: 恐れというより、やはり、自分の属していた組織を批判するわけですから、痛みはありました。一気呵成に書いたのは、長く抱えていることがつらい書物であったということもあります。もっとも、大部の専門書が書けるだけの内容を興味深くコンパクトに凝縮するわけですから、推敲は十二分に行いました。

裁判所当局は、普通に考えれば、黙殺し、頬被りを決め込むでしょうね。もしも反論を行えば、当然僕の再反論も認めなければならず、そうするとさらに都合の悪いことになっていくことは目にみえていますから(笑)。

あと、裁判官を始めとする法律家の中には、ことに匿名で、人格攻撃や中傷を行う者は出てくるかもしれません。そういう人間の存在は、本書第5章の記述からも、容易に想像されることと思います。



--社会的地位が高く、年収2000万円という高収入の仕事を捨てて、学者になられたのはなぜでしょうか?



瀬木: 本にも書いたとおり、三つの評価の高い大学から声をかけてもらったわけですが、二つ目の有力国立大学については、本当をいえば、既にその時点で移りたかった。しかし、収入低下に加え、半単身赴任とそれに伴う年間数百万円の出費があっては無理でした。

明治大学は、私立の中で最も意識していた大学の1つです。大手の中でも、学風が自由で、研究環境や給与水準を含め、総合的な諸条件も比較的いいのです。それでも収入は下がりましたが、別に半単身赴任などが伴うわけではないですから、あまり大きな問題ではないですね。

考えてもみていただきたいのですが、旧ソ連や昔の中国から自由主義社会に亡命してきた知識人が、「こっちのピロシキはまずい」とか、「中華が偽物だ」などといった不平を漏らすでしょうか?(笑) 裁判所における僕の最後の7、8年間の生活は、精神的にみれば、全体主義的共産主義国家にあって亡命の機会を待っている知識人のそれに近いものだったのです。



--最高裁事務総局による徹底的な裁判官支配、統制の実態には驚きを禁じえないのですが、なぜ誰も異を唱えないのでしょうか?



瀬木: 第一に、多数派の裁判官は、感覚が麻痺していて、いかに異常な状況に置かれているかということを直視できなくなっているからでしょう。

第二に、現在の裁判所組織の中にいて異を唱えるのは、それこそ、全体主義国家や全体主義的共産主義国家の中でそれを批判するに等しい部分があるからです。

こうした支配、統制のメカニズムについては、第3章に詳しく記したとおりです。



--憲法で身分保障されている裁判官が、かくも出世に敏感とは驚きました。なぜなのでしょうか?



瀬木: まず、身分保障といいますが、新任裁判官の数は1つの期で昔は60名くらい、今は100名くらい、裁判官全体で現在3000名弱。それで、10年に1度の再任で毎年5名程度拒否される者が出て、事実上の強要に近い肩叩きも、少なくとも同じくらいはあるわけですから、この身分保障は、かなり危ういものになっています。つまり、1年間で10人くらいは裁判所を追われているわけですからね。大学、一般公務員はもちろん、大企業よりもはるかに危うい。ただ、やめても弁護士ができるというだけのことです。

出世に敏感なのは、第3章にも書いたとおり、そのように条件付けられ、それが習い性になって、自分を客観的に見詰める目を失ってしまっているからで、これも、行政官僚や一部の企業と何ら変わりません。というより、先輩の元裁判官たちにも、「霞ヶ関や大企業よりもさらに陰湿なのではないか?」と言っている人はかなりいますね。



--現在は刑事系裁判官が枢要ポストの相当部分を占めているようですが、これに対して民事系裁判官の反発はないのですか?



瀬木: 潜在的な反発は、ないではないのでしょう。しかし、本に書いたとおり、かつて裁判官支配、統制の形を完成させたといわれる矢口洪一長官時代に比べても、面従腹背の人すら少なく、上に対して見境なく尻尾を振る人が多いという嘆かわしい状況ではありますね。

また、これも本に書いていますが、刑事支配の一時期が重要ということではない。腐敗がはなはだしいからそのことを強調しましたが、やがてそれが終わっても、後に続くのは同様のメンタリティーの人たちなのであって、刑事支配の時代が終わったら何かが変わるという幻想を抱くべきではありません。現在の裁判所上層部は、矢口時代に比べても問題が大きく、それは刑事系に限ったことではないのです。



--第2章の最高裁判事の性格類型別分析が秀逸でした。詳しい説明はそれを読んでいただくとして、そのエッセンスを教えて下さいませんか?



瀬木: エッセンスと言われても難しいのですが(笑)・・・・・・。要するに、人間味のある人と怪物的な人が若干、ただし後者のほうが多い。残りの半分が純粋出世主義の俗物、半分が比較的知的だが本質的には型通りの官僚ということです。この二者の違いは、後者には少なくとも良心の片鱗はあるだろうということです。



--第1章、ブルーパージ、大規模な左派裁判官排除工作に、ある時点の裁判官出身最高裁判事の少なくとも半分が関与していたというのはショッキングでした。「法の番人」たる裁判官の、しかもそのトップのやることとは思えない。なぜ、このような人間がトップに昇り詰めるのでしょうか?



瀬木: この本でさまざまな側面から論証していますが、日本の裁判官は、実は、裁判官というより、法服を着た「役人」、裁判を行うというより事件を処理している制度のしもべ、囚人です。裁判官という職業名や洋画などからくる既成のイメージは捨てて下さい。

事実、本書第5章でも論じたとおり、トルストイは、短編『イヴァン・イリイチの死』において、帝政ロシアにおける官僚裁判官の本質を、非個性的で基盤の脆弱な浮動的インテリ、ないしは疑似インテリとして、きわめて的確にとらえています。まあ、天才だから大昔にそういうことができたのだとは思いますが、いずれにせよ、そういう曇りのない眼で本質をみて下さい。ブルーパージに貢献し、そのことを公言して恥じないような人物だからこそ、最高裁判事になれたのです。



--「司法制度改革」はうまくいったのでしょうか?



瀬木: 日本の改革の常ですが、問題の本質を見極めてそれに応じた改革を行うのではなく、「改革のための改革」になってしまった面があります。

成功したのは、たとえば法テラスのような公的な法的扶助、情報のネットワーク、これはいいです。

裁判所・裁判官制度については、本書のいくつかの章で詳しく分析したとおり、裁判所当局によって悪用された側面が大きく、そのために、たとえば裁判員制度についても、制度の趣旨がゆがめられています。被告人による選択制の制度とし、裁判員辞退事由をよりゆるやかに認め、守秘義務の対象も限定すべきです。また、早急に、選択制の陪審員制度に移行すべきです。これも、詳しくは書物第4章のとおりです。

法科大学院については、『民事訴訟の本質と諸相』に書きましたが、政治的な駆け引きなどもあって、絶対やってはいけない乱立を許し、司法試験合格者数よりも1学年の学生数がはるかに多いという状況でスタートさせてしまった。そんなことをすれば合格率が低くなるのは、小学生でもわかることです。はっきりいえば、官僚と政治家の責任が大きいと思います。司法試験合格者が一気に増える場合に従来の法学部教育ではたして十分かという問題はあり、その点では法科大学院制度に正当性はあるでしょう。ただし、資力のない家庭の学生が排除されないよう、優秀な学生については、奨学金や学費貸与、一部免除を、公的制度としても充実させていくべきだと思います。



--本書を読むと、裁判官には、決して友人にはしたくないタイプの人間が多いように感じます。典型的な裁判官像を教えていただけませんか?



瀬木: うーん、僕は、一貫して、少数派にはなったが良識派の裁判官も存在すると書いていますが、読んでみると、第2章、第5章などの印象が強いのでしょうね。

今年も、かなりの数の裁判官、ことに後輩から年賀状をもらっていて、書物が先のような印象を与えるとしたら、彼らにはすまないと思っています。ただ、ここ十数年の間に、裁判所の荒廃に伴い、問題の大きい裁判官が徐々に増えてきたという印象は否定できません。

典型的な裁判官像については、最高裁判事の類型からも推測できると思いますが、まあ、ごく普通の裁判官は、トップほど生臭くはないでしょう。しかし、血の重みがないというか、血が薄いというか、個人としての存在感に乏しい、感受性にもやや欠ける、鈍重な職人的役人が多数派になってきていることは、残念ながら間違いないと思います。



--裁判所のセクハラ、パワハラ等について、本書に記述されていることをも含めていかがでしょうか?



瀬木: これは、第5章の記述の中に含めざるをえないので書きましたが、あまり書きたくない部分ではありました。個人の問題もありますが、それ以上に裁判所という「精神的収容所」、「見えない檻」の中にいてストレスを被っている人間に不可避的に生じる問題という部分もあります。不祥事が2000年代以降に多発していることをみて下さい。裁判所の荒廃、退廃の影響は明らかだと思います。

また、大学に移って驚いたのは、各種ハラスメントについての対処がすごく進んでいることですね。比べると、裁判所はひどいです。表と裏の使い分け、二重基準(ダブル・スタンダード)の弊害もありますね。



--裁判所の自浄作用は働く可能性があるのでしょうか?



瀬木: もはやそれは難しいのではないかという認識が、この書物を書かせたということです。

「刑事の時代が終わればまたよくなるよ」などといった幻想は、学者にも根強いですからね。「おそらくそうではないですよ」ということは、かなり綿密に論証したつもりです。



--国政選挙における1票の格差問題などでは最高裁はかなり思い切った判断を出しているようにみえるのですが?



瀬木: そうした部分でも幻想が根強いですね。第4章を特に詳しくかつ綿密に書き込んだのは、そうした幻想を払拭するためです。

1票の格差判例における最高裁の論理は、国会に大きな裁量権がある、また、時間の面でも猶予を与えてあげるといった、政治家たちにものすごく配慮した内容なのですよ。アメリカの上院のように州の連合という国の成り立ちが根拠になっている場合には、各州平等に2人ということで、格差が出ても仕方がありません。しかし、日本で都道府県を単位にして選挙区を決めることに何の合理性、必然性があるのでしょうか?

英米における「1人1票の原則」は、せいぜい1対1.1とか1.2くらいまでを格差として許容するものだと思います。事実、アメリカ上院のような制度的な例外を除けば、そのような原則が貫徹していると思います。選挙権は、まさに人権の基盤ですから、それが当然ではないでしょうか?

メディアのみならず、憲法学者の中にさえ、衆議院1対2、参議院1対5などといった最高裁がガイドラインとしてきた数値を既定のものとして論じる傾向はありますが、英米法的常識からいけば、理解に苦しむものではないかと思います。



--最後に、裁判官になってよかったこと、悪かったことを、それぞれ教えていただけませんか?

瀬木: 僕は、最初から、社会科学・人文科学あるいは法学の学者になっていた可能性も高い人間なので、それとの比較になりますね。

社会・人文科学にいっていたらもしかしたらもっと独創的なことができたかもという気持ちはありますが、まあ、それはわかりませんからね(笑)。

法学者のほうは、可能性としてはかなりありましたね。法学部に進みましたから。



裁判官になってよかったと思うのは、やはり、人間、制度というものを長い間リアルに見詰められたということです。元々学者の眼をもっていましたから、平均的な裁判官とはかなり異なった眼で、裁判も、実務も、人間も見つめられた。鶴見俊輔氏にお会いして、プラグマティズムからも多くを学びましたし。書いてきた書物についても、やはり、このような体験に基づくところが大きいですね。

最初から学者になっていたら、理論をも制度をも、今ほど醒めた眼で客観的に分析することはできなかったでしょう。もちろん学者の言葉(ターム)にはより通じたに違いないですが、その利害得失は微妙で、学者の中にも、「最初から学者になっていたらもっとよかったのでは?」と言って下さる人と、「それだとかえって小さくまとまってしまったのでは?」と言って下さる人と、両方いますね(笑)。

それは、僕が決めることではなく、僕の学者生活、執筆生活が終わったあとで、人が決めることでしょう。僕としては、『民事訴訟の本質と諸相』のはしがきに書いたとおり、運命に従うだけです。基本的に唯物論者なのに運命論者なのですね。

いや、唯物論者というのも本当はどうなのか? 唯物論者が、『映画館の妖精』(騒人社)のようなファンタジーを書くかは疑問かもしれない。いずれにせよ、人生いろいろありましたから、運命論者になりました(笑)。

悪かったことは、本に書いたとおりです。が、それは、基本的に、もう過ぎ去ったことだと思いたいですね。もちろん、すべてが過ぎ去ることはありえませんが。



--それでは、これは質問ではなく、元裁判官の学者、そして、子どものころからの自由主義者、個人主義者(はしがき、あとがき)として、平均的な日本国民に対するアドバイスをいただけませんか?



瀬木: そうですね。これは司法に限りませんが、あとがきに書いたとおり、制度を、虚心に、客観的に、また、主体的に見詰める眼を養っていただきたいと思います。イデオロギーや教条によってではなく。何事もイデオロギーによってしか判断できない(奴らか俺たちか、ゼム・オア・アスの論理)、そして、自分を正当化するために、気に入らない者を批判、非難する、そうした正義派のやり方や言葉は、もはや行き詰まっており、その方向では、本当の変化は起こらないと思うからです。

僕は、クリスチャンではないのですが、新約聖書は若いころに何回も読んでいて、知恵に満ちた、深い書物だと思います。その言葉を借りれば、「蛇のごとくさとく、鳩のごとく素直に」自分の眼で見据えていただきたいと思いますね。







瀬木 比呂志(せぎ・ひろし)プロフィール

1954年名古屋市生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。一九七九年以降裁判官として東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。並行して研究、執筆や学会報告を行う。二〇一二年明治大学法科大学院専任教授に転身。民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当。著書に、『民事訴訟の本質と諸相』、『民事保全法〔新訂版〕』(ともに日本評論社、後者は春ごろ刊)等多数の専門書の外、関根牧彦の筆名による『内的転向論』(思想の科学社)、『心を求めて』『映画館の妖精』(ともに騒人社)、『対話としての読書』(判例タイムズ社)があり、文学、音楽(ロック、クラシック、ジャズ等)、映画、漫画については、専門分野に準じて詳しい。



*日本国憲法http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S21/S21KE000.html

STAP細胞騒ぎの背景を考える

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4月 172014

マスコミに叩かれ、理研にトカゲの尻尾切りのような扱いを受けた小保方晴子氏が4月9日に記者会見に出てきたことには、本当に吃驚した。記者会見を日テレニュースで完全中継していたので、最初から最後まで思わず視聴してしまった。マスコミによるまるで勾留尋問のような2時間半に及ぶ会見を見て感じたのは、おそらく、彼女がSTAP細胞を創り出したのは、間違いないだろうということである。質問する記者の顔を正面から見据えて話す姿をとても誠実に受け止めた人も多かったのではないだろうか。

しかし、それにしても、不思議な事件?である。組織ぐるみでSTAP細胞や、小保方氏を売り込む演出も凄まじかった(わざとらしいピンクの研究室の壁の色や割烹着、ムーミンのシール等)が、ネイチャー誌に提出した論文や、彼女が博士号を取った学位論文に対する攻撃の素早さ、適確さ、どの点を考えても、マスコミの記者のレベルで、できることではなかった(おそらく、前もって調べていて記者会見に合わせて動いたのだろう)。ということは、これもすべて専門家が付いた組織的なネガティブキャンペーンであることは、どう考えても間違いないところだ。


おそらく、今回の会見で質問していたマスコミの記者の中でネイチャーの英語論文をまともに読んでいた人は、ほとんどいないはずだ。理研は、この論文と時期を同じくしてSTAP細胞の特許取得に動いているが、ここには、小保方氏は、ただの一メンバーとして名前が書かれているだけである。不思議な事にそのことは、ほとんど報道されていない。(国際特許:特許出願日は、2012424日全文pdf


http://kanda-ip.jp/wp-content/uploads/2014/01/id00000022883817.pdf


ところで、今回の騒動で小生が思い出したのは、90年前にやはり、日本で起きた「錬金術騒ぎ」事件のことである。そして、この騒動にも理研が絡んでいるのである。世界を騒がしたこの発明騒動は、日本の物理学の権威で記念切手にもなっている長岡半太郎東京帝国大学教授が1924年3月に引き起こしたものである。彼の研究チームは「水銀から金(ゴールド)創り出す可能性を見出すことに成功した」と発表して、世界中を驚愕させたのである。


興味深いのは、当時、理研の所長だった大河内正敏氏が、次のような言葉で長岡博士を応援していることである。


「水銀を変じて金となす長岡博士の大発見は、既に11月はじめの3日間に亘りて詳細に発表されて居る博士の此の発見に初めて接した時は何人の驚異の眼を見張るであろうが、博士はすでに二十幾年かの永い間絶えず水銀スペクトル線の研究によりて、この事が可能であることを余程以前から考えて居られた。実に博士は、水銀スペクトル線の研究について押しも押されもせぬ世界の最大権威者である。


特に一昨年あたりからの研究で水銀原子の一部を破壊して金の原子に変えることが理論上に確かめられたから本年3月の英国専門誌にその事を発表されている。 (中略)


その後、9月の15日になって長岡博士は、全く自己の工夫によって水銀を変じて金となすことに成功されたのであって、決してそれは偶然の発見でも発明でもない。はじめから見当をつけた理詰めの発見である。此処に今度の発見の権威がある。従来多くの大発明大発見は幸運である様に思われることが多いが併し博士の発見は肇から終始理詰めであって、運不運を超越している。 (中略)


なおついでに誤解のない様にしたのは、水銀を変じて金となす事がその事が、長岡博士の目的の全部ではない。それは博士の理論のほんの一部分に過ぎないのであって、亜鉛を銅に、カドミュムを銀にという風に、一つの原子を他の原子にかえること、或いは放射原子の壊散する速度を促進すること等にして特に原子核を打ち壊すことが博士の実験の一つの目的であってその重なる点は従来議論粉々たる原子の構造、原子核の構造の研究が主である。水銀を変じて金となすことは博士の研究の一小部分に過ぎないことを忘れてはならない。


一匁の金を作るに、どれだけ水銀が入り用であるかは度々受ける質問であるが、博士の方法に従うと水銀の消費量は問題にならない。と言うのも水銀の一部が金に変わる時に、残りの水銀はそのままなんの変化もなく水銀として残るのであるから、水銀の消費された量に等しい金が出来るのである。この際、勿論水銀の一部が蒸発して水銀蒸気となり飛散するから、此の方の消費はあるが、設備の改善等によりこの消費は節約の余地が十分にある、仮にほう消費が節約されないとしても、その額は大きなものではない、生産費の大部分というよりは全部と言ってもよい位のものは電力費である。


この所要電力は、ミーテ博士の場合は非常に高額に昇って、今日の所では到底工業として成立できないのであるが、長岡博士の方法に従うとミーテ博士のそれより余程電力が少ない。特にその後の研究によって、今日は益々所要電力が少なくなりつつある。従って今後尚この方面の研究が進むと、将来は必ず工業的に成り立ち得るものと考えられる。即ち、一匁の金を得るための所要電力が五百キロワット時になるか二百キロになるかは、一に懸かって今後の発明改良にある。」

http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/DetailView.jsp?LANG=JA&”METAID” =00075045

日本が産んだ理論物理学の大天才の発見であったにも関わらず、国際的な圧力は凄まじく、この発見、研究は現在まで存在しなかったことになっている。


冷静に考えてみれば、当たり前の話である。当時、金(ゴールド)の価格決定権を手にしたのは、国際金融の雄、ロスチャイルド家であり、人工的に金ができることなど、絶対にあってはならないことだったのである。そして今回の騒動にも日本、世界のいろいろな勢力の思惑が裏で渦巻いている。



おそらく、STAP細胞騒動は、おそらく当初、日本国内勢力の思惑によって、植草一秀氏の指摘するような大きな経済利権によって大きく宣伝され、動かされたが、STAP細胞の出現を快く思わない米国を中心とする勢力によって、現在、徹底的に叩かれているというのが実情だと思われる。そのような状況をつくることによって、STAP細胞の研究成果をハーバード大学等が独占することも可能であろう。もしかすると、日本のお金で小保方氏に実証研究させ、その成果だけをしっかりいただくという戦略が最初から組まれていたのかもしれない。そして、理研を始め、STAP細胞に関わった関係者には、大きな圧力がかかり、小保方晴子という未熟な研究者にすべての責任を押し付けて、逃げ切りをはかっているようにも小生には見える。


勝手な想像を述べさせていただけば、陰りが見える米国の覇権の行方によって日本のSTAP細胞の運命は決まるような気がしないでもない。現在の世界情勢を見ると、STAP細胞の再現に成功するのは、米国の覇権外にあるロシアや中国の研究機関かもしれない。おそらく、米国による軍事占領下にある日本から、STAP細胞の再現成功の話が表に、出て来ることは、極めて難しくなったと想像されるのだが、どのような結末が待っているのだろうか。


もう一つ、情報を付け加えておくなら、2012年すでに、熊本大大学院生命科学研究部の太田訓正[くにまさ]准教授(48)=神経発生学=の研究グループが、ヒトの体細胞に乳酸菌を取り込ませ、さまざまな種類の細胞に分化できる能力を持つ多能性細胞を作りだすことに成功している。この事から考えても、小保方氏が説明している方法でSTAP細胞ができても少しも不思議でないことも紹介しておきたい。



(以下引用)


「乳酸菌使い多能性細胞 筋肉や骨に分化 iPS研究に影響も」


熊本大大学院生命科学研究部の太田訓正[くにまさ]准教授(48)=神経発生学=の研究グループが、ヒトの体細胞に乳酸菌を取り込ませ、さまざまな種類の細胞に分化できる能力を持つ多能性細胞を作りだすことに成功したことが28日、分かった。

多能性細胞には、京都大の山中伸弥教授が開発した四つの遺伝子を細胞に加えて作る人工多能性幹細胞(iPS細胞)があるが、乳酸菌などバクテリアを使った多能性細胞の開発は初めてという。

関係者はiPS細胞の開発で医療への応用に期待が集まる多能性細胞の可能性を広げる研究成果としている。
乳酸菌は代謝により乳酸を生成するバクテリアで、一部はヒトの体内にいる。熊本大グループは、ヒトの皮膚細胞周辺のタンパク質を除去し、細胞に乳酸菌を取り込ませて培養したところ、細胞が増殖。この細胞が多能性を持つことを試薬で確認した。これまでに5種類の細胞(神経、筋肉、脂肪、骨、軟骨)への分化にも成功したという。
iPS細胞が一定条件下で増え続けるのに対し、この細胞は直径0・3ミリ程度まで成長すると増殖が止まるのが特徴。マウス実験ではがん化も確認されていない。
iPS細胞が多能性を持つようになるメカニズムは未解明で、がん化する可能性も否定されていない。太田准教授は「開発した細胞に、iPS細胞を増殖させる遺伝子を取り込むなどの試みを続けることで、がん化せずに増殖する多能性細胞ができるかもしれない」と話す。

研究論文は26日、米科学誌プロスワン電子版に掲載された。山中教授が委員長を務める文部科学省iPS細胞等研究ネットワーク運営委員会委員の須田年生[としお]慶応大医学部教授(幹細胞生物学)は「論文を驚きを持って受け止めた。多能性細胞ができるメカニズム解明に乳酸菌という全く別の視点が加わり、iPS細胞研究の進展や医療への応用につながる可能性がある」と話している。(東寛明)


(熊本日日新聞 2012年12月29日朝刊掲載)

<参考資料>


STAP細胞論文共著者と株式市場を結ぶ点と線」(3月13日)


植草一秀

STAP細胞騒動が巨大な経済犯罪的事案に発展する可能性が生じている。

「STAP細胞作製情報混乱の裏側にある諸事情」に、さわりだけを記述したが、この問題には、二つの重要問題が絡んでいる。


ひとつは、安倍政権が「成長戦略」の柱に、科学技術振興=再生医療技術助成を組み込んでおり、STAP細胞の「演出」が、この文脈上で実行されたと考えられること。


いまひとつは、これと密接に関わる問題であるが、政府の再生医療産業振興を検討する委員会の中心人物が関わる企業と小保方晴子氏が関わりを有しており、STAP細胞作製の報道と連動して、この企業の株価が急変動して大きな資金移動が生じていることだ。


小保方氏が執筆した論文の不正問題が取り沙汰されているが、各論文には指導教員、共著者、論文審査員などが存在する。


これらの人々が今回の論文の共著者などに名前を連ねている。


理化学研究所【発生・再生科学総合研究センター】

小保方 晴子 ユニットリーダー
若山 照彦 山梨大教授(元理研チームリーダー)

笹井 芳樹 副センター長


丹波 仁人 プロジェクトリーダー


米国・ハーバード大学

小島 宏司准教授
チャールズ・バカンティ教授

東京女子医科大学

大和 雅之 教授

アベノミクスはすでに風前の灯であるが、米国を中心とする強欲資本主義の総本山は、「ワシントン・コンセンサス」に従って、日本市場の米国化=弱肉強食化=市場原理化を推進する活動を積極推進している。「ワシントン・コンセンサス」とは、1989年に経済学者ジョン・ウィリアムソンが論文のなかで定式化した、経済用語である。


IMF、世銀、米財務省の本部はすべてワシントンに所在する。これらの機関が共同して、米国の経済版世界戦略を企図し、実行していると見るものである。


ネオコンの政治版世界戦略と対を為すものと考えることもできる。その中核は、市場原理、規制撤廃、小さな政府、民営化である。


米国は日本に対して、長期にわたる「改造計画」を遂行してきているが、その延長上でいま掲げているのが「TPP」である。


米国は対米追従の安倍政権が誕生したいま、日本の米国化を実現する絶好期であると捉えている。そのために、安倍政権が掲げる「成長戦略」を何としても実現させようとしている。


この成長戦略の核を為しているのが、農業・医療・解雇の自由化であり、これを実現するための経済特区の創設、法人税減税なのである。


安倍政権は6月にも「新・成長戦略」を打ち出すスケジュールを設定しているが、そのなかに、技術立国を打ち出し科学技術振興を提示する予定である。


そのひとつの目玉として、世界最高水準の研究を目指す「特定国立研究開発法人」を設置することを盛り込むことを目論んできた。これは、新しい政治利権、官僚利権である。票とカネに結び付きにくい社会保障支出を切り、票とカネに直結する利権支出に財政資金を集中投下する。この方針がより明確化している。


その標的とされているのが「科学技術振興分野」と「スポーツ分野」なのである。


いまや、利権政治家は競い合うように、「科学技術利権」と「スポーツ利権」に食い込もうと必死である。



安倍政権は目玉となる「特定国立研究開発法人」に、独立行政法人産業技術総合研究所と独立行政法人理化学研究所を指定する方向で動いてきた。安倍晋三氏は1月11日に理化学研究所・発生・再生科学総合研究センター(CDB)を訪問している。


中日新聞報道によれば、理研CDBでは、STAP細胞作製発表会見に合わせて、研究室の改装、かっぽう着の着用などの「演出」を実行したとのことである。すべてが「やらせ」「偽装」演出だったことになる。


もうひとつの重大問題は、2011年に小保方氏が執筆した「Nature Protocol 論文」


と呼ばれる論文の共著者に、今回のSTAP細胞論文の共著者である大和雅之氏と同じく東京女子医大の岡野光夫教授が名を連ねていることである。


論文タイトルは


“Reproducible subcutaneous transplantation of cell sheets into recipient mice”


この論文が記述する”cell sheets”は上場企業である株式会社セルシード社の製品であり、著者の岡野光夫氏はこの企業の取締役であり大株主である。しかし、論文には「利益相反事項の記載」がなされていなかった。セルシード社は大幅な営業赤字計上を続ける無配企業である。


この企業の株価がSTAP細胞作製報道のあった直後の1月30-31日にかけて急騰し、1月31日に第11回新株予約権(行使価額修正条項付)が大量行使・行使完了された。http://goo.gl/6BsBjG


1月31日に2400円をつけた株価は、3月14日には1183円に下落している。1ヵ月半で半値以下に暴落したことになる。


(引用終わり)


理研・小保方事件が暗示する対日潜在脅威:われら日本人は21世紀型日米戦争モデルに基づき、戦後もステルス攻撃を受け続けていると自覚すべきである


山本尚利

1.小保方問題に関する理研上層部の見苦しい反応と対応

今、理研・小保方問題がマスコミの話題となっています。マスコミの取り上げ方は、STAP細胞に関する論文に虚偽不正があったのか、なかったのかに集中していますが、小保方氏を雇用する理研サイドの反応は、STAP細胞は小保方氏の捏造であって、理研は彼女にすっかりだまされたというスタンスであるように感じます。第三者から観ると、理研上層部の反応は極めて幼児的であり、非常に見苦しいわけです。象牙の塔にこもる孤高の研究者は世間の常識とはかけ離れた存在と言えば、聞こえはよいですが、悪く言えば“とっちゃんボーヤ”にすぎません。


このような小保方騒動に関係する、日本人の理研関係者、政府関係者、そしてマスコミ関係者には、決定的に欠落するものがあると強く感じます、それは、先端技術開発に対する俯瞰的認識の欠如とみなせます。 とりわけ、先端技術開発戦略に関する米国技術覇権主義者の監視の目に対する防御力は皆無に等しいと思います。


さて、科学技術分野の世界に関して、米国戦争屋の一部エリートは、米国技術覇権主義者でもあります。


2.米国技術覇権主義者の巧妙な対日戦略にあまりに無知な日本の科学技術関係者


米国技術覇権主義者の代表はラムズフェルド元米国防長官やチェイニー元米副大統領(彼らはネオコンシンパでもある)とみなせますが、日本の科学技術関係者のほとんどは、米国技術覇権主義者の戦略思想も、対日観もまったく見えていないし、気付いてすらいないというのが筆者の実感です。


上記、小保方問題におけるSTAP細胞技術の関係者も、京大山中教授のiPS細胞技術の関係者も、米国技術覇権主義者の対日観がまったくわかっていないような気がします。


3.先端技術開発競争は、21世紀の戦争モデルの一種であるという認識をもたない日本人


2003年、光文社より『日米技術覇権戦争』という本を出版していますが、それは、米国シンクタンク・SRIインターナショナルでの16年半に渡る技術戦略経験に基づいて書かれています。簡単に言うと、戦後の日本は、現在に至るまで、先端技術開発の世界で日米戦争を戦っているということです。米国技術覇権主義者には、その認識があるのに、日本の産官学の先端技術開発関係者には、その認識があるようには到底、見えません。ここに日本サイドの大きな問題が潜みます。


米国技術覇権主義者の構想する21世紀型戦争モデルとは、一言、すべてステルス攻撃(敵に気付かれないよう攻略する戦法)となります。具体的には、9.11事件、3.11事件、そして、直近のマレーシア航空機事件もすべて、21世紀型ステルス攻撃です。これらに共通するのはステルス攻撃された被災者には真の攻撃者が特定できない点であり、被災者に見える敵から従来型火器で攻撃されるパターンとは根本的に異なる巧妙な攻撃法です。


さらに言えば、米国技術覇権主義者にとって、核技術や通信技術はもちろんのこと、地球物理学系先端技術研究、そして、生物兵器技術に直接、間接に関係する、再生医科学、ウィルス研究、ワクチン・医薬研究を含む先端バイオ研究開発はすべて、21世紀型ステルス攻撃用兵器として位置付けられます。要するに、兵器の概念が根本から変革しているわけです。


その意味で、北朝鮮を使って、日韓を挑発させている従来型ミサイル兵器や核爆弾中心の旧式戦争モデルは、日韓両国民に、米国技術覇権主義者の21世紀型戦争モデルの戦略構想を気付かせないようするための“目くらまし作戦”ではないかとみなせるほどです。


4.安倍総理という時代錯誤の軍国主義ゾンビの再登場を許容する米国技術覇権主義者の狡猾さ


米国の国家研究開発戦略を俯瞰して容易にわかること、それは、米国の国家研究開発を主導するのは、米国技術覇権主義者であり、彼らは先端技術開発の目的を米国の軍事力を世界最強にすることとみなしています。彼らのこのような認識を日本人のほとんどは真に理解していません。


その観点から、日本人のほとんどは、上記のような米国技術覇権主義者の21世紀型戦争モデルをまったくわかっていないと言えます。


一方、米国覇権主義者は、オモテムキ日米同盟を結んでいながら、内心では技術大国・日本を軍事的脅威としてとらえています。そして、日本人が米国技術覇権主義者の構想する21世紀型戦争モデルに気付かないよう巧妙に手を打っているとみなせます。その証拠に、安倍総理のアタマを20世紀型の陳腐な戦争モデルしか想起できない硬直型頭脳に据え置くというマインドコントロールが行われています。しかもそれは、安倍総理のみならずその取り巻きの日米安保マフィア連中にも適用されています。


さらに、彼らは狡猾にも米国戦争屋の傀儡国家・北朝鮮を操って、対日・対韓挑発を頻繁に行わせ、日韓の指導層のアタマが20世紀型の旧式戦争モデルに据え置かれるよう、巧妙なマインドコントロールが行われています。


5.小保方事件は、米国技術覇権主義者の脅威である理研を弱体化するステルス攻撃と位置づけられる


小保方事件を、米国技術覇権主義者の21世紀型日米戦争モデルに基づく、高度なステルス攻撃の一種としてとらえています。このことを理解するためには、世界最先端を走っている米国技術覇権主義者の実行している21世紀型日米戦争モデルとは何かを認識する必要があります。


そのためには、今の日本は、米国技術覇権主義者による21世紀型日米戦争モデルによって、常にステルス攻撃が行われているということを認識する必要があります。しかしながら、その高度のステルス性によって、日本人のほとんどは、常に攻撃されていることに気付いていないのです。


ミサイルや大砲でドンパチするのが戦争だと思い込んでいる日本人は、21世紀型の高度のステルス性をもつ対日攻撃が潜在するかもしれないと疑うべきです。


このステルス攻撃には、地球物理学的ステルス攻撃、地震・津波誘発型ステルス攻撃、気象操作型ステルス攻撃、ウィルス使用のパンデミック型ステルス攻撃、ケムトレイル型慢性病誘発ステルス攻撃、発がん性食品を長期摂取させる短命促進型ステルス攻撃などが考えられます。現在の日本人は、3.11事件によって、すでに放射能汚染被害を受けていますが、これもステルス攻撃の一種と疑うべきです。       (引用終わり)


*長岡半太郎1865年8月19日(慶応元年6月28日 – 1950年(昭和25年)12月11日)は、日本の物理学者。土星型原子モデル提唱などの学問的業績を残した。また、東京帝国大学教授として多くの弟子を指導し、初代大阪帝国大学総長や帝国学士院院長などの要職も歴任した。1937年(昭和12年)、初代文化勲章受章。正三位勲一等旭日大綬章追贈。


*大河内正敏1878年(明治11年)12月6日 – 1952年(昭和27年)8月29日)は、物理学者であり実業家である。東京府出身。子爵。理化学研究所(理研)の3代目所長、貴族院議員。身長は180センチと長身だった。子は大河内信定、大河内信敬。孫は女優の河内桃子。無名時代の田中角栄を引き立てたことでも知られる。

ウクライナ情勢の裏を読む

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3月 132014

~プーチンのロシアが一時的な覇権国になる可能性が出てきているのかもしれない~







今回のソチオリンピック終了後の非常に早いロシアのウクライナに対する動きを見ていると、周到に準備されていた軍事作戦であることがよくわかる。「ロシア軍艦がキューバに、入港の事実伏せる異例の事態」という報道(CNN)もあった。用意周到である。おそらく、オリンピック開催中に秘かに作戦が進行していたのだろう。下記の元外交官原田武夫氏の指摘を読んでいただけば、わかるように、もともと今回のウクライナ政変を仕掛けたのは、欧米(4年前に計画されていた)だが、先刻そのことを承知していたプーチンが逆襲に出たというのが現状だろう。

ただ、あまりにもプーチンのロシアの対応が迅速だったことに西側諸国は、吃驚しているのかもしれない。



ところで、現在、ロシアは世界一の石油・天然ガスの産出国となったようである。また、プーチンの情報能力の高さにも国際的に定評がある。米国のNSA(国家安全保障局)のスノーデンを手中に収め、情報戦は万全であろう。ロシアの軍事力は、米国についで現在、世界2位である。「財政の崖」にあるアメリカが現実には、大規模に軍隊を動かせない状況を考えると、現在、プーチンが圧倒的優位に立っていると考えても間違いではないだろう。豊富な天然資源を背景に、世界戦略を進めるロシアを止めるためには、経済力の源である天然資源の価格を暴落させることぐらいしか、現時点では、欧米のエリートには対抗手段がないと思われる。

そう言った意味では、今年に入って、商品市況は順調に推移しているが、これから、中国絡みで商品市況の暴落、急落がより大きなものになるように仕掛けられる可能性もあるので、細心の注意が必要だろう。また、ウクライナの政情不安は、ウクライナに融資しているヨーロッパの金融機関の不安定要因なので、ユーロの暴落場面も見られるかもしれない。どちらにしろ、注視が必要である。



ところで、例によって日本のマスコミは報道しないが、昨年、あの米国覇権を強力に推し進めてきたブレンジスキー氏がホプキンス大学の講演で「アメリカはかつての影響力の大部分を失っており、アメリカ政府が少なくとも、今この演説を聴いている人々が生きている間に、世界の覇権大国として、権力を取り戻すことがないだろう」と、語っていることも忘れてはならないだろう。



そう言った意味では、日本という国が、対米自立を求められる時代に入ったことだけは、間違いないが、現在の日本の政治・経済を見ていると、従米路線の利権を手放したくない官僚と大企業、戦後半世紀以上にわたって支配された恨みを感情的に晴らそうとするような、子供じみたタカ派的な言動を、巧みに米国ネオコン派に誘導されている姿しか見ることができないような状況である。どうも、この国は、まだ、独立自尊には、ほど遠いようである。世界最大の債権国であり、莫大な簿外資産があるとも言われている国が目を覚まして、世界レベルのインテリジェンス能力を持てば、別に軍事力なんてそれほど持たなくても、圧倒的優位に立てる時代を迎えているのに、あまりに残念なことである。



整理すると、これから注意すべき点は、2点である。中国バブルの崩壊がより一層、はっきりしたものになるに従い、商品市況が急落、暴落する危険がかなり高まる。ロシアの経済力を削ぐためにも故意にその落ち込みを欧米のグローバルエリートが大きなものにする可能性がある。

もう一点は、危うい均衡にあるユーロが暴落し、崩壊の危機が再び訪れる可能性が極めて高いということだ。為替投機、ヨーロッパ向け輸出の株式に投資している方は注意が必要だということである。



米国のコントロール下にある日本のマスコミは、ほとんど事実をおそらく、報道しないと思われるので、今回の騒動を簡単にまとめておけば、こうなる。



米国とドイツとイギリスが、ロシアの覇権拡大を阻止するために引き起こした今回の政権転覆は、ウクライナを国家分裂の危機に陥れた。クーデターによって樹立された親米の新政権は、極右ネオナチが治安維持や軍事を握っており、彼らはロシア系国民を排除してウクライナ人だけの国にする民族浄化を目標に、政権樹立直後にロシア語を公用語から外した。ロシア系住民が、極右の政権奪取を見て、ロシアに助けを求めたのは当然の成行だということである。ところで、ウクライナという国の人口構成は、ロシア系が6割、イスラム系が3割、ウクライナ系が1割である。この国の人種構成を見ても暴動によって成立した政権が民主主義的な手続きでは、絶対に誕生しないことは、一目瞭然である。だから、プーチン氏は、この3月4日の記者会見でも、現在のクーデター政権は、選挙をした正統性のある政権ではないと強調していたのである。

ある意味、欧米の暴挙をプーチン氏が、見事な軍略で情勢逆転したということである。

その結果は、言うまでもなく、プーチンのロシアの覇権拡大に繋がることになる。

気をつけなければならないことは、米国のネオコン派がウクライナと同様の心理戦を日本国民に対しても仕掛けていることである。現在の一見威勢のいい右翼的言辞も仕掛けられたものであることを見抜く眼力を現在の日本人は、求められていると言えよう。



それでは、参考資料として、まず、ブレンジスキー氏の講演のニュースから紹介する。以下。

*イランラジオニュースより

ブレジンスキー氏、「アメリカの世界覇権の時代は終った」

アメリカのカーター政権時代に国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたブレジンスキー氏が、「アメリカが世界を支配する時代は終わった」と語りました。

ファールス通信が伝えたところによりますと、ブレジンスキー氏は、世界覇権という概念は色あせていると強調し、「覇権は、もはや手に入れることができないものだ」と述べました。

ジョンズ・ホプキンス大学で演説を行ったブレジンスキー氏は、「冷戦終了後の13年にわたるアメリカの世界覇権は終結した」としました。

また、「アメリカはかつての影響力の大部分を失っており、アメリカ政府が少なくとも、今この演説を聴いている人々が生きている間に、世界の覇権大国として、権力を取り戻すことがないだろう」としました。

さらに、「アメリカは、いつにもまして、複雑化している現代世界に歩み寄り、アメリカが例外的な存在であるという考え方を改める必要がある」と強調しました。

(引用終わり)

ロシアが世界の石油、天然ガス生産のトップに立ったようである。以下。

*ロシアの声より

2014年 2月23日


「新記録を打ち立てるロシア産石油とガス」



先週は、ロシアの石油セクターに関するニュースが豊富だった。ロシアは石油の埋蔵量で世界一になる可能性があるほか、ロシアのエネルギー大手ガスプロムは、欧州向けのガス輸出量で新記録を打ちたて、石油パイプライン会社トランスネフチには、2020年までに2兆ルーブル(約50億7000万円)の開発資金が拠出されるという。



ロシアは世界一の石油産油国だが、さらに石油の埋蔵量でも世界一になる可能性がある。ロシアは現在、石油の埋蔵量で世界の上位3カ国に入っている。ロシアでは来年にも、非在来型資源の埋蔵量に関する調査が始まる。そのために予算から毎年数十億ルーブルが割り当てられ、来年は150億ルーブル(約40億3000万円)が拠出される見込み。



埋蔵地の調査は主に、東シベリアおよび西シベリアのすでに開発されている産地の近くで実施される。中心となるのは、バジェノフ層と呼ばれるシェール層の開発だ。これは西シベリアの深さ2キロ以上の地点で発見された貯留層。バジェノフ層シェールオイルの埋蔵量は、ロシアの現埋蔵量の約半分に相当する300億トンから400億トンとみられている。エネルギー・ファイナンス研究所のアレクセイ・グロモフ氏は、次のようにコメントしている。



「すでに開発されている産地に新たな採鉱層がある。それは、深い地層から石油を採取するための商業的に実現可能な技術がなかったため、確認埋蔵量には含まれていなかったバジェノフ層だ。だがロシアには今、バジェノフ層と呼ばれる採取が難しい産地を開発し、石油の生産を高め、資源基盤を強化するための可能性がある。」



ロシアは、石油の埋蔵量で世界1位になる可能性があるが、ガスの輸出量ではすでに世界一だ。ガスプロムは、新たな記録を打ち立てた。ガスプロムのトルコを含む欧州向けの輸出量が、1615億立方メートルとなったのだ。これは同市場のおよそ3分の一にあたる。2011年、同市場でガスプロムが占める割合は27パーセントだった。そして、2012年には輸出量が減少した。だが昨年半ば、当時欧州の主要なガス輸出国だったカタールの液化燃料がほぼ全て日本へ「流れた」。これにより、ガスプロムの状況は有利な方向へ変わった。



また先週伝えられたところによると、ガスプロムは、アフリカの有望な鉱区の探査および開発のための国際入札に参加する。これにより、欧州向けのガス輸出量が増加する可能性もある。入札には、欧州や米国の大手石油・ガス会社も多数参加するが、一連のアナリストたちは、権益を取得する可能性が最も高いのはガスプロムだとの見方を示している。

ロシアは西側だけでなく、アジアへの石油およびガスの輸出量も増加する意向だ。東シベリア・太平洋石油パイプラインの輸送能力は、2020年までに年間8000万トンになる計画。これはトランスネフチの投資プログラムに含まれている。このプログラムを実現するため、予算からトランスネフチに2兆ルーブル(約5兆7000億円)が拠出される予定。

(引用終わり)

次に紹介するのは、元外交官原田武夫氏の興味深い分析だ。彼は、ここで、今回のウクライナ政変は4年前に計画されていたものだと明言している。少々長いがいい分析なので我慢して読んでいただきたい。以下。



「ウクライナ危機の真相「核利権」の闇とユーロ暴落というシナリオ」


原田武夫



再び激化し始めたウクライナ情勢を読み解く「3つの本当のカギ」



今、ウクライナ情勢が再び急激に悪化している。23日(キエフ時間)、ウクライナの国会である「最高会議」はヤヌコヴィッチ大統領の罷免を決議した。同大統領はロシアへと出国しようとしたが、当局によって阻まれたという情報もある。

そもそもウクライナではここに来て反体制デモに対し、治安当局が発砲し、事実上の「内戦」が勃発。既に60名以上の死者が発生している。いわゆる「途上国」において政変が発生し、「内戦」になるというのであればまだしも、ウクライナは旧ソ連の構成国であり、かつ欧州にも隣接した大国である。それが「内戦」「体制崩壊」にまで陥ってしまったというのであるから尋常ではないのだ。

もっとも我が国に暮らす私たちにとって、「ウクライナ」がやや遠い存在であることも率直に言うと事実である。隣国であるロシアならまだしも、「ウクライナ」と聞くと首都キエフの名前や名物の「キエフ・カツ」を思い起こすのがせいぜいという方も多いのではないのだろうか。そのため、一体なぜ今、よりによって「ウクライナ」で”激しい内戦”なのか、全くもって理解出来ないと感じている方も大勢いるのではないかと思う。
混迷を続けるウクライナ情勢。その真相を知るカギは全部で3つある。



ウクライナが核利権の本拠地であったということ」「耐えざる軍需の創出が米欧における至上命題であること」そして「ウクライナにおける”発火”が欧州においてユーロ危機を招くこと」の3つだ。



「ウクライナ核利権」という巨大な闇


旧ソ連時代、ウクライナは核開発の本拠地であった。その中心となっていたのが現在

も存続している「キエフ原子力研究所(KievInstituteforNuclearResearch)」だ。http://www.kinr.kiev.ua/index_en.html

ウクライナと原子力・核というと、一般に「旧ソ連時代に核兵器を大量に配備された国の一つ」ということばかりが語られることが多い。(参考資料:「ウクライナの核廃絶」

http://src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/68/68-1.pdf)1991年12月1日に「独立宣言」を行ったウクライナはその後、1994年1月14日に米ロの両大国と共に「三カ国宣言」を発表し、核兵器の廃棄を行っていく意向を明らかにした。米国からは資金援助すら行われて進められたこうした「核廃棄」により、ウクライナの核問題はあたかも終わってしまったかのように考えられがちである。
だが、これは大きな誤りなのである。米欧のインテリジェンス機関における「常識」

をまとめて書くならばこうなる:



●「ウクライナの核問題」における本当の焦点は廃絶されている「核兵器」そのものではなく、旧ソ連時代から延々と続けけられてきたその研究を担う研究者たちという”人財”の存在である。これを米ロで奪い合っているというのが隠された実態なのである


●外側から見るとそうした実態が見えないのは、ウクライナには2つのグループから成るいわゆる「マフィア」が存在しており、このマフィア同士の抗争と米ロ間の「核研究人財の奪い合い」が連動しているからである


●更に事態を不透明にしているのは、この地域において米国のインテリジェンス機関 の委託を受けて動いているのがドイツの「CIA」に相当する「連邦諜報庁(BND)」であるという事実である。秘密の作戦行動である非公然活動(covert action)を行っているのは基本的にドイツなのであって、米国そのものではないことに留意する必要がある



確かに表向きは「ロシアのプーチン政権から支持され、強権政治を続けるヤヌコヴィッチ政権」と「これに対して市民の自由を掲げ、抵抗するウクライナ国民たち」という構図がマスメディアによって描かれてはいる。だが、真相は「核利権の奪い合い」なのであって、これが決着しない限り、ウクライナは今後とも繰り返し「内戦」に陥る構造を抱え続けるというわけなのだ。



実は2010年に「ウクライナ内戦」で合意していた米英独


ウクライナ情勢の緊迫が続く中、俄かに注目を集め始めた米国の研究機関の手によるシナリオがある。2010年にニューヨーク大学グローバル・アフェアーズ・センターが行った「2020年のウクライナ(Ukraine2020)」

https://www.scps.nyu.edu/export/sites/scps/pdf/global-affairs/ukraine-2020-scenarios.pdffである。なぜこのシナリオが注目されているのかというと、今回の「内戦」が始まる4年前に執筆されたものでありながら、そこには概要次のような三つの展開可能性がウクライナについて書いてあったからだ



《シナリオ1》

●ヤヌコヴィッチ政権は権威主義的な統治を試みるがこれに失敗。経済立て直しを求める反体制派による動きが強まる中、ついに同政権は崩壊し、地方の政治リーダーたちもヤヌコヴィッチ大統領から距離を置く


《シナリオ2

経済危機の中、ヤヌコヴィッチ政権に対する反体制派が糾合し、これに大企業家たちが加わることで、改革志向の新しい政権が樹立されるに至る



《シナリオ3

●ヤヌコヴィッチ大統領は反体制派が未だ弱体であることを理由に戦略的な権威主義体制の構築に成功。エリートたちの指示を得る中、10年近くにわたって政権を維持することに成功する



そしてこの「未来のウクライナに関するシナリオ作成プロジェクト」には、中心となったニューヨーク大学、すなわち「米国」のみならず、英国の王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)や、ドイツの政権与党であるキリスト教民主党(CDU)の政治財団である「コンラート・アデナウアー研究所」が、ウクライナ人研究者と並んで出席していたのである。つまり米国だけではなく、英国、そしてドイツは実に4年前の段階で「ウクライナのヤヌコヴィッチ政権を崩壊させるというシナリオ」について合意していたというわけなのだ。
「そこまで言うのは大袈裟なのではないか。単にウクライナ研究者たちが寄り集い、”あり得べき可能性”を議論し、ペーパーにまとめたに過ぎないはずだ」


もし仮にそう思われたとすれば、「米欧のインテリジェンス機関における常識」を学び直した方が良い。なぜならばこれらシンクタンクはいずれも各国の政府、さらにはその諜報機関(インテリジェンス機関)と連動した動きをしているのであって、正にここで「米英独合意」が実質的に持たれた上でその後、一連のストーリーが実行に移されたと見るべきだからだ。

一方、このシナリオ作成プロジェクトにロシアは参画していない。だがこのシナリオが公表された段階でロシア側も米英独のそうした”意向”を感じ取っていたことは間違いない。そのため、現在進行形である「ウクライナ内戦」については自らに対する米英独からの密やかな圧力であることを前提に、ロシア側も防戦に入ると共に、それ以外の局面で反撃に出ていると見るべきなのである。

2008年夏のロシア・グルジア戦争における「ユーロ暴落」を思い起こす


もっとも、「ウクライナ崩壊シナリオ」の実現は単に米欧とロシアとのパワー・バランスの再調整のためであると考えてしまうのは早計だ。なぜならば「内戦」の長期化とヤヌコヴィッチ政権の崩壊は、他ならぬ米欧、特に欧州各国にとっては経済的に大打撃となる危険性を孕んでいるからである。
2008年秋に発生したリーマン・ショックにより大いに動揺したのが中東欧に位置するエマージング・マーケット各国であった。これに対処するため、欧州各国の銀行は欧州復興開発銀行(EBRD)や国際通貨基金(IMF)と共に「ウィーン・イニシアティヴ」http://vienna-initiative.com/と呼ばれる支援プログラムを開始。その後、明らかに足りなかった第一弾を補うものとして第二弾が開始され、これに2012年7月9日からウクライナもあらためて参加する旨、その中央銀行が発表した経緯http://www.bank.gov.ua/control/en/publish/article?art_id=117542があるのである。



(円ユーロ・レートの推移(過去10年間))

確かに目先では米欧にとって第1のターゲットであるロシアの通貨「ルーブル」の対ユーロ・レートが今回のウクライナ危機を踏まえて崩落し始めており、http://www.telegraph.co.uk/finance/financialcrisis/10652767/Financial-crisis-threatens-Russia-as-Ukraine-spins-out-of-control.html

「対ロシア作戦」という色彩が強い感は否めない。だが、仮にウィーン・イニシアティヴによって大量の資金供与をとりわけ欧州側から行われたウクライナがその返済もままならないという状況になるのだとすれば、その影響はウィーン・イニシアティヴに参加するそれ以外の中東欧各国にも及び、「経済不安をバックにした体制変動の危険性」が叫ばれる中、ただでさえ信用不安への警告が出されたばかりのその情勢が一気に悪化する危険性があるのだ。



その結果、ユーロの為替レートは「ウクライナ内戦の激化」を直接的な理由として大暴落に陥ることになる。2008年秋に発生したリーマン・ショックの直前に開戦となったロシア・グルジア戦争の際、戦闘行為に直接は巻き込まれなかった欧州の共通通貨「ユーロ」がなぜか大暴落したことを考えれば、これから起き得ることは自ずから、明らかであるというべきなのだ。

いよいよ行き詰まる金融資本主義と米欧ロの真意


もっともこの様に劇的な展開を見せる中、ロシアが「防戦」一方であると考えるべきではない。確かに表向きは上述のとおり、そうした装いが続くはずだが、米欧のみならず、ロシアにとっても「ウクライナ内戦の激化」は軍需を高め、軍事関連産業を潤わせることは間違いないのである。つまり、金融メルトダウンがいよいよ究極の段階を迎えつつある中、”餌食”にされたウクライナを尻目に米欧、そしてそれと密やかに連携しているロシアはシリアに続き、この「内戦」を用いた景気復興策を何とか行おうと躍起になっているというべきなのである。
「異次元緩和」を柱とするアベノミクスによって強烈なインフレ誘導を行うわが国とは異なり、日に日に「デフレ縮小化」へと進む中、何とかそこから脱却しようともがき始めた米欧、そしてロシア。その「最後のあがき」が果たしていかなる影響を私たち日本人に及ぼすことになるのかを、引き続き注目していく必要がある。

(引用終わり)

オリンピックが終わった直後のプーチンも動きは迅速だった。以下。



NHK  3月3日 23時44分


「ロシア軍 クリミア半島を事実上掌握」

ウクライナ情勢を巡って、南部のクリミア半島を現地に駐留するロシア軍がロシア寄りの地元政府と共に事実上、掌握する事態となり、欧米側はロシアに対する非難を強め、ロシアとの対立が深まっています。

ウクライナ情勢を巡って、ロシア系住民が多い南部のクリミア自治共和国ではロシア軍の部隊が駐留地の外での活動を活発化させ、ウクライナ軍の施設を包囲しているほか、ロシア寄りの地元政府と共に行政府や空港などの主要施設を管理下に置き、現地を事実上、掌握する事態となっています。

2日にはウクライナ海軍の司令官がロシア海軍の黒海艦隊が基地を置く、セバストポリでロシア側につくと発表したほか、ロシア寄りの地元政府はロシア側に忠誠を誓ったウクライナ軍の軍人が5000人に達したとして、ウクライナ軍に離反の動きが相次いでいるとしています。

また、暫定政権の警備当局者は3日、クリミア半島東部のケルチ海峡を挟んだロシア側で、ロシア軍の装甲車がフェリー港の近くに集まっていることを明らかにし、情勢はさらに緊迫しています。

こうしたなか、欧米や日本などG7=先進7か国の首脳らは2日声明を発表し、「ロシアはウクライナの主権や領土の保全を明確に侵害している」と非難し、ロシアのソチで予定されているG8サミットの準備会合への参加を中止すると発表しました。

一方、プーチン大統領は2日、ドイツのメルケル首相との電話会談で「ロシアがとっている対応はまったく適切なものだ」と述べて正当性を主張し、欧米側とロシアの対立が深まっています。

(引用終わり)

危険な兆候

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3月 072014

思えば、昨年春、書店を訪れた時に感じた違和感が思い出される。百田尚樹氏の「永遠のゼロ」という小説が異様な程、書店の一番目立つ処に、陳列されていたのを見たときに感じたものだ。しかも映画の宣伝も併行していた。かつて角川春樹氏が駆使したプロパガンダ商法そのものである。この商法は、効果は抜群だが、莫大な宣伝費がかかる。

こう言っては失礼だが、大した小説家だとは思えない百田氏の作品の宣伝にこれほどのお金を使うとは、裏に何らかの意図があるのだろうとその時に感じたものだ。案の定、彼は、いつのまにか、NHKの経営委員までになり、今でも過激な言動を繰り返し、マスコミを騒がし続け、欧米のメディアまで、波紋を拡げている。

そうなると、誰が、彼をこのようにメジャーにしようとしたのか、考える必要があるだろう。そう思っていたところ、鋭い分析で定評のある先日紹介した技術コンサルタントの山本尚利氏が、なるほど、という分析を披露していた。百田氏に直接、言及があるわけではないが、大変、興味深いものなので、是非、読んでいただきたい。(以下。)



日本でネトウヨ・ブーム:2014年ウクライナの反露クーデターと2013年ボストン・マラソン偽旗テロの反露チェチェン人との関連性を大胆に推理する



1.最近の日本でメジャーになりつつあるネトウヨ的国民

このところ、日本の若者のストーカー犯罪や通り魔事件が増えています、その犯人像は決まって、マジメ、おとなしい、無職、引きこもりといったキーワードで説明されます。要するに、今の日本の犯罪は不良?によるものよりも、ごく普通の人によって引き起こされることが多いということです。

その風潮と並行して、日本にはネトウヨが増えています。先日行われた東京都知事選にて、ネトウヨを支持層とする田母神氏が61万票も取ったことから、ネトウヨの存在がメジャーになりつつあります。さらに、あれだけ、米オバマ政権や中韓とうまく行かない安倍政権の支持率が下がらないのも、マスコミの世論調査の偏向のせいだけではなく、ネトウヨ的国民が増加しているせいではないかと推測されます。



2.弱肉強食社会に突入した脱工業化社会・日本

現在の日本社会は新自由主義経済が主流で、企業のグローバル化が進行しています。そのような社会では弱肉強食化が起こり、格差が拡大します。そして、多くの人々は、人生の早い段階から社会の勝者と敗者の色分けが決まってしまいます。メダル争いが厳しいオリンピック競技でもわかるように、一般の競争社会でも、勝者はごく一部の限られた層にとどまり、大多数は敗者にカテゴライズされます。

上記のような社会環境にて、敗者意識にとらわれた若者は未来に希望が持てなくなり、毎日が地獄となります。

先進社会になればなるほど、そして、企業競争のグローバル化が進めば進むほど、非情にも、格差は拡大する一方で、厳しい競争に勝ち残れる人には飛びぬけた才能や能力が求められるのみならず、人一倍の努力も求められます、その結果、大多数のごく普通の能力の人、また、大多数のごく普通に平均的なレベルで努力する人は、下手すると敗者になってしまいます。

これは米国や日本のような経済先進国を含む脱工業化社会の宿命とも言えます。工業化社会は普通の人でも幸せになれる社会でしたが、脱工業化社会では、普通の人のレベルでは幸せになりにくいわけで、飛びぬけた能力の人や、親の代からの資産継承者(安倍総理、麻生副総理、石破自民幹事長など)のみが幸せになれると言えます。



3.世界中で台頭するネオナチは弱肉強食社会が生んだ鬼子

華やかなソチ・オリンピックの陰で、ロシア隣国・ウクライナで反露クーデターが起きていますが、ウクライナの若者の一部がネオナチ化して暴動に参加していると言われています。

一方、日本においても弱肉強食化が進み、ウクライナ同様に、若者の失業率が高く、不満層が拡大しています。そして、ウクライナではその一部が反露化し、当然ながら、反共右翼化(ネオナチ化)しているようです。片や、今の日本でもウクライナ同様に若者の不満層が拡大、その結果、ネトウヨが増加しているわけです。彼らは右翼思想日本人というより、おのれの不満を第三者(在日など)への敵意に転換して溜飲を下げている人間でしょう。同様の層は中韓にもいて、両者が共鳴・反発しているわけです。これこそ、極東分断統治戦略をもつ米国戦争屋ネオコンの思惑どおりなのです。

その米戦争屋ネオコンは戦後、持続的に極東分断統治戦略に基づく対日プロパガンダを実行してきて、日本に親米右翼(ネトウヨ含む)を大量生産することに成功しています。そして、現・安倍政権はネトウヨに支持されています。



4.今回の都知事選にて、米国ジャパンハンドラー連中はネトウヨに目を付けた

さて、今回の都知事選にて米戦争屋ジャパンハンドラーは、日本でネトウヨがメジャーになっていることに気付いたと思われます、そして、彼らは欧米先進国と同様に、日本でも、ネトウヨをコアとするネオナチ育成に関心を持ち始めたと思われます。早速、彼らは日本の親米右翼団体を使って日本でのネオナチ育成を開始したのではないでしょうか。そして、米戦争屋の対日工作組織と水面下でつながっていると疑われる親米右翼の指導者が、田母神氏の知名度を利用して、ネオナチ組織化に着手していると思われます。



5.ボストン・テロで犯人にされた反露チェチェン人とウクライナ・ネオナチの共通性

ウクライナ・反露クーデターにてウクライナのネオナチ系若者が動員された可能性が高いと思われますが、彼らを利用しているのが米戦争屋ネオコンCIAだとすると、2013年4月15日に起きたボストン・マラソン・テロが思い出されます。

このテロは米戦争屋ネオコンCIAFBI含む)による偽旗テロの可能性が極めて高いものです。ボストン・テロの特徴、それは、クラフト・インターナショナルという民間傭兵派遣会社の関与が疑われる点と、犯人に仕立てられたのが在米の反露チェチェン人若者兄弟である点です。

このチェチェン人若者と、今回、ウクライナ暴動に動員された反露の若者(ネオナチ系)には共通性があります。いずれも、米戦争屋ネオコンCIAに利用されていると疑われる点です。

上記、チェチェン人は東欧のイスラム教信者で米戦争屋ネオコンが東欧で偽旗テロ作戦を実行する際の、テロ実行犯役に利用する対象と思われます。

今回のソチ・オリンピックでも、米戦争屋ネオコンは事前に、東欧系イスラム過激派にテロ予告させています。

ところで、米戦争屋ネオコンCIAはキューバのグアンタナモ米軍基地内にイスラム教系アラブ人の収容所をもっていますが、このキャンプは、中東で彼らが偽旗テロ作戦を実行する際の、テロリスト役のアラブ人を洗脳・養成する場所だと言われています。



6.今回の東京マラソン2014では、マラソン・テロの代わりにアンネの日記テロが行われた(?)

先日、2月23日、東京マラソンが行われましたが、幸いテロはありませんでした。その代りか、アンネの日記破損テロ(本の大量引き裂き)事件が起きています。

しかしながら、近未来、日本でもボストン・テロのような偽旗テロが実行される危険があります。そのときは、犯人に在日の人が仕立てられる可能性があります。そうすれば、ネトウヨ以外の一般日本国民に対しても中韓に敵意を抱かせることが可能です。こうして、極東戦争が誘導されるわけです。

われら日本国民はこのようなワナに嵌らないよう、常に用心しなければならない時代に突入させられています。(終わり)



おそらく、百田尚樹氏は、そのために、ちょうどいい人材として目を付けられ、売り出された可能性が極めて高い。もちろん、百田氏も自分の役割を十分承知しており、わざと過激な言動を繰り返していると考えるのが、自然だろう。


2月 272014

やはり、安倍氏は自分の信念である「戦後レジームからの脱却」に向けて暴走し始めたようである。安倍氏が押し込んだNHK会長、経営委員諸氏の発言を聞けば、戦前回帰への意志は、誰の目にも明らかであろう。

ところで、安倍氏を民主党の野田佳彦氏をくびにして新しい首相にしたのは、何回か、レポートでも分析したようにアメリカだが、流石に安倍晋三氏のアメリカの要求を巧みに利用した<戦前回帰路線>には、難色を示すようになっている。

アメリカがポーズだけで、難色を示しているかどうかは、これからTPP交渉にメドが付いた時点で、2007年のように辞職せざる得ない状況を米国が情報工作するかどうかにかかっている。もし、そんなようなことが起きなければ、逆に米国は、極東での有事を狙っている可能性もあるということになるから、さらに注意が必要だ。

そう言った意味で、ここ2~3ヶ月の情勢には特に注視が必要だと思われる。心配なのは、安倍氏が日中戦争を辞さない覚悟で中国に対していることである。本来は、日本の国民や経済のことを、頭を冷やして真剣に考えるべきなのだが、どうもそのことを安倍氏に言う人が回りにいないようである。それらのことを端的に示している文章があったので、紹介させていただく。以下。

*東洋経済オンラインより

http://toyokeizai.net/articles/-/27336

「起こるべくして起きた、靖国参拝という大事件」



~膨張する「嫌中国・韓国」感情の裏にあの男~


高橋 浩正 :ジャーナリスト



国のトップとして”有言実行”といったところか。



安倍晋三首相が与党内、さらに米国の反対を押し切り、首相在任中の靖国神社参拝を決行した。そして懸念されていた通り、中国、韓国は猛反発し、亀裂はいっそう広がった。もちろん、安倍首相としては織り込み済みだろう。

「対話のドアはつねにオープンだ」

安倍晋三首相は今まで、何度このフレーズを口にしてきただろうか。悪化の一途をたどる中国、韓国との関係について語るときは、必ずと言っていいほど飛び出してきた。まるで「日本は柔軟に対応するので、もっと歩み寄ってほしい」と言わんばかりだが、これが単なるポーズで、本人にそのつもりはまったくないというのが、永田町の定説だ。

つまり、日中、日韓関係が好転する気配など、どこにもないということだ。両国に縁のある日本企業は多いが、安倍首相のポーズに惑わされずに早く対策を練らないと、思わぬ憂き目に遭うかもしれない。



「余計なことをするな」



まだ表に出ていない、こんなエピソードがある。11月7日、韓国・ソウルで開かれた、日中韓の外務次官級協議。杉山晋輔外務審議官が、旧知の間柄である朴槿恵・韓国大統領の側近と会い、首脳会談の実施に向けて地ならしを試みた。ところが帰国後、安倍首相側近の政府高官に結果を説明すると「余計なことをするな」と怒鳴られたという。

確かに杉山氏は、事前に官邸サイドの指示を仰いでいなかった。スタンドプレーに走ったそしりは免れない。ただ、この一件で「中韓両国に対話の糸口すらつかませない」という安倍政権の隠された意図を感じ取った外務省は、事実上、さじを投げてしまったらしい。

さらに安倍首相の“暴走”は続く。ここにきて、中国に進出している日本企業の幹部に対し、首相周辺がハッキリと「撤収」を促し始めたのだ。今後、韓国は経済危機によって日本に頭を下げてくるかもしれないが、中国との冷戦状態は間違いなく長期化する――。そんな予測を披露しているという。つまり、日中関係を改善する意欲がないと、公言しているも同然なのだ。



もっとも、尖閣諸島の国有化と前後するように、反日感情の高まりに悩む日本企業が中国から脱出するケースは増えている。ヤマダ電機は南京と天津、三越伊勢丹は遼寧省の店舗を閉鎖。無印良品や紳士服の青山、ワコールは、中国における生産比率を下げた。ほかにも楽天などが、中国での事業縮小を決断している。もちろん労働コストの高騰、中国市場バブルに対するリスク回避、といった理由もあるが、ある会社の役員は「撤退の決定打になったのは現地の冷たい目」と明言する。



しかし、こうした“脱中国”は、大企業だからできることでもある。今や中国に進出している日本企業は3万社に上るが、うち3分の2程度は中小企業が占めているとされる。

「撤退しようとすれば、中国側から設備を含めた全資産を譲渡するよう求められるし、現地従業員に対する経済補償金、つまり割り増しされた退職金を支払う必要もあります。ただリストラの可能性が浮上しただけでも、経営陣が軟禁されてしまうケースは珍しくない。中小企業には、そんなリスクを乗り越えられるだけの体力も胆力もありません。日本では最近、そうした企業に向け、中国から離れるテクニックを指南するセミナーが盛況になっているほどです」(日本の総合商社幹部)。



侮れない、「野中・小沢」勢力の動き



尖閣諸島で繰り返される領海侵犯、防空識別圏の設定など、中国が打ち出す対日侵攻策はエスカレートするばかりだ。日本国内における嫌中国、嫌韓国感情は膨らむ一方で、週刊誌や夕刊タブロイド紙では、売り上げ部数を伸ばそうと、中韓たたきが過熱している。あるベテラン政治ジャーナリストには、「何でもいいから中韓を批判できるネタがほしい」「永田町の話題ではなく、少しでも中韓を絡めたコラムを書いてくれ」という無茶な注文がひっきりなしに届いているという。

安倍首相は、こうした世論を感じ取り、政権を安定させるために、わざと中国、韓国との関係改善を先延ばししているのではないか――。与野党問わず、そうとらえている国会議員は多い。さらに水面下では、中韓関係をエサにするかのように、激しい政治闘争が繰り広げられている。



「かつて『悪魔』と罵倒した政敵と、再び手を結ぶのか」



首相官邸スタッフはこう語り、自民党大物OBに気をもむ。意外かもしれないが、それは「脱原発」を訴え、国民の耳目を集める小泉純一郎元首相ではない。かつて「影の総理」と称されるほど絶大な権勢を振るった、野中広務元官房長官だ。官邸による警戒の強さは、小泉氏と同等か、それ以上に強いと言っても過言ではない。

「小沢一郎・生活の党代表のブレーンである平野貞夫元参院議員に、野中氏が接触している」

官邸サイドが初めて、小沢氏周辺からそんな情報を入手したのは9月中旬だったという。「やはり安倍内閣の外交が行き詰まった。これを火種にして、何とか安倍を引きずり下ろす手はないか」。漏れ伝わる会話からは、内閣を退陣に追い込む“共闘プラン”を探っていることがうかがえる。そのため、彼らの動向を注視せざるをえないようだ。



とはいえ、野中氏は引退から10年。政界への影響力はそうとう薄らいでいる。小沢氏も今や弱小政党のトップで、次期衆院選に出馬しない可能性がささやかれるほどだ。自民党閣僚経験者の言葉を借りるなら、2人とも「終わった政治家」である。一方、安倍内閣の支持率は、特定秘密保護法案の採決強行で大きく落ち込んだものの、アベノミクスへの期待や東京五輪の招致成功などによる“貯金”が大きく、いまだ堅調。弱小の「野中・小沢同盟」を気に留める必要など、まったくなさそうに見える。

ところが、そうタカをくくれない背景がある。野中氏のバックには、自民党内で冷や飯を食らっている、リベラル派議員が控えている。さらに、内閣改造や党役員交代が先送りされ、政権運営に対して党内が抱く不満の“ガス抜き”として使えるはずの人事も滞留している。



反・安倍勢力の足音



今や自民党は「安倍一強時代」と揶揄されるほど、一色に染まってしまった。麻生太郎副総理や石破茂自民党幹事長も、「出るクイは打たれる」より「長いモノには巻かれろ」とばかりに鳴りを潜めてはいるが、安倍首相の後継を狙う意欲を周辺ににじませている。そうすると、まるで向かうところ敵なしのように見える安倍首相だが、現体制が自民党内に抱える“不安要素”は驚くほど多いことがわかる。



野中氏と党内リベラル派に触発される形で、倒閣運動が首をもたげる可能性がくすぶる。そこに、いくら落ちぶれたといはいえ、百戦錬磨の小沢氏がかかわったら――。

こうした動きを気味悪がったためか、官邸は親中・親韓議員から“権益”を奪おうと躍起になっている。象徴的な例が、10月15日に衆院予算委員長のポストに“飛ばされた”と目される二階俊博衆院議員だ。

「あれだけスピーチの練習をしていくのであれば、中国や韓国に対してもスピーチを練習したらどうか。五輪招致のために努力した情熱の半分でもいいから、いろいろ努力すべきだ」

二階氏は9月11日、五輪に血道をあげる首相にこう注文をつけ、官邸サイドと鋭く対立した。これをきっかけに、二階氏の人事が敢行された、という観測が、自民党内で飛び交っている。



衆院予算委員長は「国会の司令塔」と評されるほど、国会運営のカギを握る重要な立場だ。しかし、二階氏が適任かどうかと問われれば、首をかしげてしまう。

自他ともに認める「建設族のドン」である二階氏は、総額200兆円もかけて国内のインフラを整備する「国土強靭化計画」の旗振り役である。公共事業の受注を狙って近づいてくる関係者は少なくないはずで、そこに莫大な利権が発生することも想像に難くない。



安倍官邸は、そんな二階氏を国土強靭化計画から遠いポジションに置いた。畑違いの役職に“封じ込めた”とみるのが自然だ。かつて、野中氏と小沢氏、二階氏は、今でこそ袂を分かったが、自民党と旧自由党による連立政権では中核にいた。そして何より、中国とパイプを持つという点も共通するのである。

実力者である二階氏の処遇に、親中派コネクションの決起を恐れる首相の姿がちらつく。そもそも、本気で中国や韓国と折衝したいなら、二階氏をパージする必要はないのだ。

世間に迎合するだけでなく、「わが世の春」を確固たるものにするために、中国、韓国との関係改善を放置しているとするなら――。隣国とのビジネスで苦心惨憺する日本企業にとって、これほど空しいことはない。

(終わり)



ところで、2014年2月20日付で、英フィナンシャル・タイムズ紙も興味深い記事を掲載している。安倍氏に現在の政策を提示したCSIS(戦略問国際題研究所)が実質、その論調をコントロールしていると言われる日本経済新聞がこのような記事を翻訳掲載したことにも注目すべきである。以下。

「安倍首相を望んだことを悔やむ米国政府」



安倍晋三首相が率いる日本と習近平国家主席が率いる中国との関係を評価するのは極めて簡単だ。どちらも相手をあまり好きではない。日中双方が、政策目標を推し進める道具としてナショナリズムを利用している。どちらも恐らく、相手側に押しがいのある「タフな男」がいることは都合がいいと考えている。

評価するのがそれほど簡単でないのが、日米関係の状態だ。本来であれば、日米関係は日中関係よりもはるかに容易に読み解けるはずだ。結局、日本は米国にとってアジアで最も重要な同盟国であり、第2次世界大戦の終結後、米軍の戦闘機と部隊を受け入れる「不沈空母」だったのだから。



緊張する日米関係



そして今、数十年間にわたり米国から促された末に、ようやく強固な防衛態勢を築き、平和主義の日本が長年大事にしてきた「ただ乗り」の国防政策を見直す意思を持った安倍氏という指導者がいる。

だが、長年求めてきたものを手に入れた今、米国政府はおじけづいている様子を見せている。

その兆しの1つは、安倍氏が昨年12月に靖国神社を参拝した後に米国政府が「失望」を表明したことだ。靖国神社は中国と韓国から、自責の念がない日本の軍国主義の象徴と見なされている。

以前は、米国政府は内々に靖国参拝への不満を述べたが、公然と日本を非難することはなかった。日本政府は今回、米国が日本語できつい響きのある失望と訳された「disappointed」という言葉を使ったことに驚かされた。

ほかにも緊張の兆候が見られた。米国の政治家は、安倍氏の歴史観に対する懸念を表明している。バージニア州の議会は、学校教科書に日本海を表記する際には韓国名の「東海」を併記するよう求める法案を可決した。米国政府は、安倍氏の指揮下で、やはり米国の重要な同盟国である韓国と日本の関係も悪化したことを懸念している。

日本の観点から見ると、論争になっている島嶼に対する日本の支配権に対し、中国政府が防空識別圏設定の発表で巧妙に対抗してきた時、米国政府は十分な力強さをもって日本を支持しなかった。米国政府は確かに中国の防空識別圏内に爆撃機「B52」を2機送り込んで不満を表したが、米国のジョー・バイデン副大統領は北京を訪問した時に、この問題をことさら取り上げなかった。



東京の多くの政府関係者は、米国政府は事実上、中国の一方的な動きを黙って受け入れたと考えている。また、彼らは常日頃、中国にどっぷり染まった人々を周囲に置く傾向のあるバラク・オバマ大統領の回りに「ジャパンハンド」がいないことも嘆いている。米国政府が日本を支持することは、もはや当てにできないという感覚が広まっていると語る日本政府関係者は1人ではない。

このような背景には、安倍氏にも当然分かる皮肉がある。1950年以降ずっと、米国政府は日本に対し、再軍備し、現在安倍首相が提唱しているような国防態勢を取ることを迫ってきた。ダグラス・マッカーサー元帥の命令で書かれた1947年の平和憲法のインクが乾くや否や、米国人は日本に「交戦権」を永遠に放棄させたことを悔やんだ。

米軍による占領終了の交渉を任じられたジョン・フォスター・ダレスは日本に対し、30万~35万人規模の軍隊を構築するよう迫った。中国は共産主義国家になり、米国は朝鮮半島で戦争を戦っていた。東アジアに無力化された「従属国家」を抱えることは、もはや米国に適さなくなっていたのだ。



何年もの間、日本はこうした圧力に抵抗してきた。日本政府は米国の核の傘を頼りにし、ビジネスを築く仕事に勤しんだ。日本の唯一の譲歩は、戦闘を禁じられた自衛隊を創設することだった。

あれから60年経った今、日本には、米国を言葉通りに受け止める指導者がいる。安倍氏には、日本の憲法解釈を見直し、場合によっては平和主義を謳った憲法第9条そのものを覆す個人的な信念と地政学的な口実がある。



中国を挑発しかねない日本のナショナリズムへの不安



しかし、その瞬間が訪れた今、一部の米国政府関係者は考え直している。ある元ホワイトハウス高官によれば、ジョン・ケリー国務長官は日本を「予測不能で危険」な国と見なしているという。

日本のナショナリズムが北京で対抗措置を引き起こすとの不安感もある。オーストラリアの学者で元国防省高官のヒュー・ホワイト氏は、これが意味することは明白だと言う。「米国としては、中国と対立する危険を冒すくらいなら日本の国益を犠牲にする」ということだ。

安倍氏が靖国神社を参拝した時、米国政府にメッセージを送る意図もあったのかもしれない。日本の右派の奇妙なところは、最も熱心な日米同盟支持者でありながら、同時に米国政府が敗戦国・日本に強いた戦後処理に憤慨していることだ。米国の望みに逆らって靖国を参拝することは、日本は常に米国政府の命令に従うわけではないという合図を送る1つの方法だ。



ワシントンで見られる安倍氏への嫌悪感は、決して普遍的ではない。



ある意味では、安倍氏はまさに米国という医師が命じた日本の首相そのものだ。同氏は日本経済を浮揚させる計画を持っている。沖縄の米海兵隊基地の問題を解決する望みが多少なりともある日本の指導者は、もう何年もいなかった。日本は長年、国防費に国内総生産(GDP)比1%の上限を自ら課してきたが、安倍氏は国防費を増額する意思がある。だが、これらの政策には代償が伴う。ワシントンの多くの人が不快に感じる修正主義的なナショナリズムである。



米国のジレンマと日本の悩み



「中国が成長するにつれ、日本が中国の力に不安を感じる理由がどんどん増え、日本を守る米国の意思への信頼がどんどん薄れていく」とホワイト氏は言う。

同氏いわく、米国は日本の中核利益を守ることをはっきり確約するか、さもなくば、日本が「1945年以降に放棄した戦略的な独立性」を取り戻すのを助けなければならない。このジレンマに相当する日本の悩みは、一層強く米国にしがみつくか、米国から離れるか、という問題だ。(終わり)



そして、もう一つ紹介するのは、技術経営コンサルタントの山本尚利氏の興味深い分析だ。以下。



「世界的に有名な「アンネの日記」が無残に引き裂かれる」

~極めて陰湿で不気味な事件のウラを読む~




1.図書館蔵書「アンネの日記」が片端から破られるという不気味な事件が勃発

マスコミ報道によれば、都内の公立図書館にて、「アンネの日記」が同時多発的に大量に破られる事件が発生、早速、米国のユダヤ系監視団体SWCからクレームがついています)。筆者はこのニュースに接して、なんとも言えない不快な気分にとらわれました。250冊以上の本が片端から破られるとは、単なるイタズラの域を超えています。明確な目的と意図をもった勢力による組織的犯行であることは間違いないでしょう。

この事件を知って、誰もが、何のために?と怪訝な思いにとらわれたでしょう。この事件をテレビは報じていますが、新聞はあまり扱っていないようです。

ところで、本ブログでは、安倍政権のナチス化を危惧して、その話題をすでに取り上げています。したがって、本ブログでは、上記の不気味な事件と安倍政権のナチス化は関係しているのではないかと疑っています。



2.アンネの日記を否定することはナチスを肯定することにつながる:これは世界の常識

上記事件の仕掛け人の狙いは、日本国民に対し、「アンネの日記」はアンチ・ナチスのプロパガンダのひとつだが、それを信じてはいけないと警告していると解釈できます。さらに言えば、この仕掛け人は、ナチスを擁護したい勢力とも解釈できます。

それでは、今の日本でナチスを擁護する勢力は誰でしょう。言うまでもありません、安倍総理や麻生副総理を含む安倍政権連中とその取り巻き連中(NHK会長やNHK経営委員を含む)でしょう。

したがって、素直に解釈すれば、上記事件の仕掛け人は、安倍政権を支持し、戦前の軍国日本を肯定したい連中(靖国信者含む)ということになります。

上記事件は、すでに世界に報道されていますし、アンチ・ユダヤに対する監視団体SWCからもネットで伝えられていますから、世界の人々は、日本人はナチスを肯定していると理解するはずです。

さて、日本国民からの支持率の高い(?)安倍政権の右傾化については、すでに世界のマスコミが批判的に伝えていますから、世界の人々は、安倍政権支持の右翼団体が上記事件を引き起こしたと考えてもおかしくありません。安倍政権の菅官房長官がいくら否定しても、安倍総理=極右とインプットされた世界世論はまったく信じないでしょう。

今後、海外旅行する日本人は世界の人々から偏見を持たれて、不快な思いをすることになります、海外旅行の際は、それを充分覚悟すべきです。



3.アンネの日記侮辱事件と安倍政権を手玉に取るネオコンの関係とは

さて、本ブログでは、ナチス化する安倍政権を背後から操っているのは米国戦争屋ジャパンハンドラーやネオコンとみています。

しかしながら、この見方に立つと以下のような疑問が生じてきます。すなわち、安倍政権を不利にすると思われる、上記、アンネの日記侮辱事件を米戦争屋、とりわけ、親イスラエル勢力の過激なネオコン(ユダヤ系のはず)がなぜ、容認したのでしょうか。

ところで、本ブログでは、親イスラエルの過激なネオコン(シオニストでもある)はナチスと本質的には同根とみています。彼らは第二次世界大戦時のユダヤ人迫害(ホロコースト)に関し、ナチス・ヒトラーにすべての罪をかぶせて、ナチスの犠牲になった多くのユダヤ人の恨みをナチス・ヒトラーに集中させているとみなしています。

本ブログの見方では、米戦争屋を含む世界的寡頭勢力のコアはユダヤ系の頭脳明晰で狡猾な権力者で占められているとみなしますが、逆に、イスラエル人を含む、世界中のすべてのユダヤ人が世界的寡頭勢力を構成しているわけではないと思います。つまり、ユダヤ系の1%が世界的寡頭勢力を構成し、残り99%のユダヤ系は寡頭勢力と関係ないわけです。そして、上記、ネオコンは1%の寡頭勢力に牛耳られていると思われます。

ナチス・ヒトラーは、上記1%寡頭勢力以外の残り99%の一般ユダヤ系の人々の憎しみの対象にされていると考えられます。したがって、アンネの日記は、そのためのプロパガンダのひとつとみなせます。言い換えれば、アンネの日記は、ネオコンによって利用されているということです。

そして、今回も、世界中で知らない人はいないほど有名なアンネの日記が、ネオコンによって対日プロパガンダに利用されているとみなせます。



4.アンネの日記侮辱事件は日本を孤立させ、窮地に陥れる対日攻略作戦の一環ではないか

今回の事件を世界世論は対日攻撃の絶好ネタとして利用するでしょう。そして、安倍政権に高支持率を与えている(?)(悪徳ペンタゴン・マスコミの世論調査を信用するという前提で)日本国民が世界の鼻つまみ者に仕立てられる可能性が出てきました。これは日本人を悪者化したい中韓の反日派にとって極めて好都合の状況でもあります。だからと言って、中韓の反日派は従軍慰安婦の銅像は建てても、中韓に無関係のアンネの日記を利用する発想は希薄でしょう。

さて、本ブログでは、米戦争屋ネオコンCIAは極東分断統治戦略を持っていると理解しています。この戦略を貫徹するには、日中間、日韓間にて常に対立を煽り続ける必要があります。そして、彼らネオコンCIAは半島系新興宗教団体などを利用して、日中、日韓の分断工作を続けてきました。

彼らの対日攻略工作の究極の狙い、それは、日本人を戦前同様に孤立化させ、軍備増強に走らせ、暴発させて、戦争に引き摺り込むことです。そうすれば、日本は米軍事企業から大量の兵器を購入して武装を強化します。さらに、彼らが安倍総理に急がせている集団自衛権行使容認によって、軍事訓練を受けた日本人(自衛隊を含む)を米戦争屋が世界規模で仕掛ける戦争に動員できるわけです。米戦争屋は米国人若者から、その正体を見破られて米国人若者を戦地に動員することが困難になっていることも、日本人若者が狙われる原因となっています、安倍政権支持のネトウヨは、それくらいのことにはソロソロ気付くべきです。

いすれにしても、われら国民は、彼らのワナに嵌らないよう、常に、彼らの対日工作に関心をもって警戒心を持ち続けるべきです、さもないと、日本の若者が米国の若者に代わって犬死させられます。(終わり)



どちらにしろ、これから、どういう動きが、表面化してくるかを、注意深く見守っていく時期を迎えている。

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