*本を紹介します。大変興味深い指摘です。米国を本当に支配しているブルーブラッドと言われる人たちは、オバマという男を使ってこの金融恐慌の後始末をやらせようとしております。どういう結末が待っているのか我々も注視していく必要があります。

以下は中田安彦氏の解説。                      正 樹


「オバマ:危険な正体」(成甲書房・刊)


ウェブスター・タープレイ著


この本の著者は、ウェブスター・タープレイというアメリカの左翼知識人。


この本は、大きくは二部構成になっており、一つはオバマの非公式の外交顧問である、ブレジンスキー(ジミー・カーター政権の国家安全保障担当補佐官)を中心にしたオバマ政権の外交・経済アドバイザー人脈の解説だが、もう一つはオバマという政治家、現象の性格について詳しく分析を行っている。


タープレイの主張を一言でまとめると、「いよいよアメリカにもファシズムの時代が到来した」というものである。しかも、タープレイのいう現代アメリカのファシズムとは、「ポスト・モダン・ファシズム」であるという。ただ、オバマは最初のポスト・モダン大統領となるだろうという発言は、アメリカのニュースキャスター、トム・ブロコーもインタビュー番組でしていた。(もっとも、この場合、「ベビー・ブーマー後(ポスト・ブーマー)」という世代の違いを示す程度の意味らしい。)


まだ上院に当選すらしていないオバマが有名になるきっかけを作った、2004年の民主党・党大会での「基調演説」を聞いてみると、「アメリカには、民主党支持のアメリカ(ブルー・アメリカ)も、共和党支持のアメリカ(レッド・アメリカ)もない、あるのはアメリカ合衆国(ユナイテッド・ステーツ・オブ・アメリカ)だけだ。」という有名な演説が与えた高揚感はただならぬものがあった。あの演説を行うことで、オバマは一介の上院議員候補から、次期大統領候補にステップアップしたと言われる。 しかし、同じ内容の主張は、ノース・カロライナ州選出の上院議員だった、ジョン・エドワーズも行っていた。しかし、オバマが演説すると、一気に聴衆を巻き込むのだ。このような演説を行うアメリカの政治家は、ジョン・F・ケネディ以来だろう。

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