日本、初優勝!女子フリーは鈴木が逆転で1位=フィギュア国別対抗
フィギュアスケートの世界国別対抗戦は21日、東京・国立代々木競技場第一体育館で最終日の演技が行われ、日本は55ポイントを獲得し初優勝した。最後に行われた女子フリースケーティング(FS)に出場した鈴木明子(邦和スポーツランド)は終盤でのジャンプにミスが出るも、要素をきちんとこなし187.79点、逆転で1位となった。村上佳菜子(中京大中京高)は、ジャンプにミスが相次ぎ6位だった。
鈴木は冒頭のトリプルルッツをきれいに着氷すると、続くダブルアクセル-トリプルトゥループ、トリプルフリップも着氷。ただ、課題となる後半のトリプルルッツは2回転になったが、スピンやスパイラル、ステップでは会場を魅了した。
一方、村上は後半の3回転のコンビネーションジャンプが2回転に、3連続ジャンプも1回転になるなどミスが重なり、159.62点で6位に終わった。
<女子全順位>
1:鈴木明子(日本)187.79
2:カロリーナ・コストナー(イタリア)185.72
3:アシュリー・ワグナー(米国)179.81
4:アデリナ・ソトニコワ(ロシア)169.69
5:グレイシー・ゴールド(米国)169.65
6:村上佳菜子(日本)159.62
7:アリーナ・レオノワ(ロシア)153.71
8:バレンティナ・マルケイ(イタリア)152.59
9:マエ・ベレニス・メイテ(フランス)144.15
10:アメリー・ラコステ(カナダ)143.88
11:イリサ・シリテ(フランス)138.63
12:シンシア・ファヌーフ(カナダ)126.95
鈴木、現役続行を表明「もう1回頑張ろうという気持ちになった」
以下は鈴木のコメント。
「結果はすごく良かったですが、演技の内容は不完全燃焼だったので、来シーズン頑張らなきゃと思いました。お客さんもほかの国の選手も応援してくれてうれしくて、最後まで全力でやろうと思いました。
(今大会を経験してみて)試合に来るまでは、体の面と精神的な面での調整がかみ合っていませんでしたが、こっちに入ってきて、みんなで団結するという気持ちになりました。応援もあって楽しめて、良い試合だったと思います。
(ソチ五輪に向けて)まだどこまで続けるかは分かりませんが、とりあえず来シーズンはもう1回頑張ろうという気持ちになりました。
(1位という結果で終えて)今シーズンはずっと結果と内容がなかなか合わず、結果の方が良いというまま最後まで終わってしまったので複雑な気持ちです。良い結果だったのは自信になりますが、満足はできていません。
(演技前にナタリー・ペシャラが大声で応援をしていたが、集中の面では問題なかった?)緊張していたのですが、あれで少しほぐれました。すごくうれしくて、先生とも『ありがたいね』と言いながらスタートしました。とても心強かったです」
<2012年4月21日 スポーツナビより>
「素晴らしい」の一言
27歳は女子フィギュアスケーターとしてトップで戦うには驚異的という年齢だと言われている。表には出さなくても体のケアやトレーニングなど、若い選手と同等に戦うために血のにじむような努力を彼女がしていることは間違いない。謙虚にひたむきに、純粋に競技に打ち込む姿は郷土の誇りだ。