平成時代とは一言で言うなら、世界経済の大きな流れに取り残された日本が1980年代に上り詰めた国際経済的地位から引きずりおろされた時代であるということができます。下記のグラフをみれば一目瞭然です。

日本だけ実質賃金下げ

このことを評論家の野口悠紀夫氏(1940年生まれ)は「平成はなぜ失敗したのか~失われた30年の分析」(幻冬舎)という本の中で、次のように書いています。

平成はなぜ、失敗したのか

「私たちの世代は、上の世代が築き上げた日本社会を、世界の動きに合わせて変えていく責任を負っていました。程度の差こそあれ、私たちは、社会の動向に影響を及ぼしうる立場にいたのです。少なくとも有権者であったわけですから、政治上の選択に無関係ではありません。したがって、私たちの世代は、「責任を果たしたか?」と自問する必要があります。われわれは、前の世代の遺した遺産を引き継いでそれを発展させることができただろうか?残念ながらそれに失敗したと言わざるを得ません。」

このように1940年代生まれの野口氏は素直に失敗を認めています。最もこの本は経済的視点でしかそのことを分析していません。私は、政治経済は表裏一体のものだと考えていますので、そのような視点からも失われた30年について考えてみたいと思います。

平成30年間の世界企業時価総額ランキング

*日本企業の凋落ぶりがわかります

すべては昭和後期、1980年代まで遡ります。米ソ冷戦が終わろうとしていた80年代、台頭する日本経済をどう封じ込めるかが、米国の次の大きな戦略目標になっていました。

ご存じのように日本は、戦争に負けた国アメリカの意向に従う、つまり、対米従属を通じて国土を回復し、国家主権を回復する道を選び、経済発展してきました。この戦略は冷戦下においてはきわめて有効に機能しましたが、時代はすでに<日本封じ込め>に変わっていたのです。この後に起きるプラザ合意、バブル経済とその崩壊、日本パッシング、中国経済の台頭はすべて、米国の日本封じ込め、再占領強化の戦略によって起きたものです。当時の日本の政治家、官僚、経営者、学者はベルリンの壁の崩壊=冷戦終戦の意味が全くわかっていなかったのです。そして現在もトランプ登場の意味が全くわかっていません。

それでは、下記の平成年表ご覧下さい。

平 成 年 表


西暦・平成

主な出来事

1989年
平成元年

1月 平成に改元
4月 消費税開始(3%)
11月 ベルリンの壁が壊される
12月 マルタ会談→東西冷戦終結

1990年
平成2年

2月 株価の暴落始まる
6月 日米構造協議決着
10月 東西ドイツ統一

1991年
平成3年

1月湾岸戦争勃発(~2月) 90億ドル支援
9月 韓国と北朝鮮が国際連合に加盟
11月 宮沢内閣成立
12月ソ連崩壊
バブル経済崩壊

1992年
平成4年

6月PKO協力法案成立

1993年
平成5年

3月 佐川急便事件
5月 Jリーグ開幕
6月 自民党分裂
8月 細川連立内閣成立

1994年
平成6年

4月 羽田孜内閣成立
6月 村山富市内閣成立

1995年
平成7年

1月 阪神淡路大震災(M7.3)発生
3月 地下鉄サリン事件

1996年
平成8年

1月 橋本龍太郎内閣成立

1997年
平成9年

4月 消費税が5%となる

1998年
平成10年

2月 長野オリンピック開催
7月 小渕恵三内閣成立

1999年
平成11年

9月30日 東海村JOC臨界事故

2000年
平成12年

4月 森喜朗内閣成立
6月 三宅島噴火

2001年
平成13年

3月 USJ開業
4月 小泉純一郎内閣成立
9月アメリカ同時多発テロ

2002年
平成14年

日朝平壌宣言

2003年
平成15年

2004年
平成16年

2005年
平成17年

4月 JR福知山線脱線事故
愛知万博開催(3/25~9/25の185日間)

2006年
平成18年

9月 安倍晋三内閣成立

2007年
平成19年

9月 福田康夫内閣成立

2008年
平成20年

9月 リーマンショック
9月 麻生太郎内閣成立

2009年
平成21年

9月 鳩山由紀夫内閣成立 民主党政権成立

2010年
平成22年

6月 菅直人内閣成立

2011年
平成23年

3月 東日本大震災(M9.0)発生
9月 野田佳彦内閣成立

2012年
平成24年

5月 東京スカイツリー開業
12月 第二次安倍内閣成立 自民党政権へ

2013年
平成25年

2014年
平成26年

4月 消費税が8%となる

2015年
平成27年

12月 慰安婦問題日韓合意

2016年
平成28年

4月 熊本地震(M7.3)発生

2017年
平成29年

2018年
平成30年

米朝首脳会談で拉致事件解決への道が開ける

2019年
平成31年

改元、令和へ

年表を見るとわかりますが、実際にはトヨタのような輸出大企業に対する補助金である消費税がプラザ合意による円高に対する措置としてバブルが弾ける前の1989年に始まっています。このことはプラザ合意によって、すでに日本の輸出製造業に陰りが見えてきたことも意味しています。その後、日本の製造業は家電を含めすべて、政府の補助金に頼るビジネスモデルに変わっていきました。また、この年にベルリンの壁が崩壊し、米ソ冷戦の終わりを告げているところも興味深い処です。年表をこのように振り返るとよくわかるのですが、文字通り冷戦構造の終わりが、戦後日本経済発展の大きな節目であったことがわかります。株価の暴落もソビエト連邦崩壊とほぼ同時期に起きています。しかしながら、当時のほとんどの日本人がこの歴史的意味をバブルの二日酔いから醒めず理解することができませんでした。

そもそも1945年以降の日本の戦後体制は「天皇実録」を読み込んだ豊下楢彦氏が「昭和天皇の戦後日本:〈憲法・安保体制〉にいたる道」で明らかにしたように昭和天皇とマッカーサーの11回の会談で実際にはすべて決まってしまいました。

昭和天皇の戦後日本

この昭和天皇によって創られたと言ってもいい、冷戦下のなかで半ば独立を放棄し、経済的利益を追求する戦略はベルリンの壁が崩壊し、冷戦が終わるまでは、きわめて有効に機能しました。本来ならば、この時点で世界情勢の大きな変化に合わせて外交戦略も変えるべきものだったはずですが、長年にわたる日米安保を中心とした利権構造があまりにも強固なものになり、変えることができなかったのです。

その意味では、日米双方の安保利権者にとっては、極東における分断された朝鮮半島の存在はあまりに好都合だったと考えることもできます。現在の安倍政権も北朝鮮の脅威を政権浮揚にいいように利用してきました。しかしながら、いわゆる戦争屋、軍産複合体と戦うトランプはその構造を大きく変えようとしています。

 それでは、ここで平成時代後半に行われたアベノミクスという不思議な経済政策について考えてみましょう。

第二次安倍内閣によって打ち出されたアベノミクスという経済政策は、大規模な金融緩和、拡張的な財政政策、民間投資を呼び起こす成長戦略という三本の矢から成り立っています。

しかしながら、バブル崩壊後、財政赤字を積み重ねてきた日本には財政余力が乏しく、既得権益が強い日本では、有効な成長戦略が打ち出せないなかで今まで有効に機能してきたと言えるのは、金融緩和だけです。大規模な金融政策導入の政策根拠となったのが、第二次安倍内閣が発足する総選挙前に出版された浜田宏一氏の「アメリカは日本経済の復活を知っている」という本です。

アメリカは日本の経済復活を知っている

そもそも中央銀行による異次元金融緩和とうものは、2008年9月のリーマンショックによって始まったものです。ITバブル崩壊の後、2000年代に2倍の価格に上がった米国の住宅価格が下落。そのため、2008年9月には、住宅証券(AAA格)が40%下落。この下落のため、住宅証券をもつ金融機関の連鎖的な破産が起こることになりました。ところで米国の住宅ローンは、日本(200兆円)の約5倍(1000兆円)の巨大な証券市場を形成しています。ところで、住宅ローンの回収率で決まる価値(MBS等の市場価格)が40%下がると、金融機関が受ける損害は、400兆円になります。ちなみに、米国の金融機関の総自己資本は200兆円レベルです。

そのため、2008年9月には、米国大手のほぼ全部の金融機関が実質で、債務超過になってしまいました。金融機関の債務超過は、経済の取引に必要な流通するマネー量を急減させます。当然、株価も下がり、ドルも下落しました。2008年8月は、1929年に始まり1933年まで続いた米国経済の大収縮、つまり信用恐慌になるほどのスケールのものでした。放置しておけば、信用恐慌を招くことが必至、そこで米政府は金融機関の連鎖的な倒産を避けるため、銀行に出資し、FRBは銀行が保有する不良化した債券を買い取ってドルを供給することにしたのです。

その総額は、リーマン・ブラザースの倒産直後に1兆ドル、その後も1兆ドルを追加し、12年9月からのQE3の量的緩和(MBSの買い)も加わって、FRBのバランスシートは、3.3兆ドルと2008年9月以前の4倍以上に膨らんでいきました。金額で言えば、FRBは2.5兆ドル(250兆円)の米ドルを、金融機関に対し、増加供給しました。買ったのは、米国債(1.8兆ドル:180兆円)と、値下がりして不良化した住宅証券(MBS1.1ドル兆:110兆円)です。FRBによる米国債の巨額購入は、米国の金利を下げ、国債価格を高騰させました。この目的は、国債をもつ金融機関に利益を与え、住宅証券の下落で失った自己資本を回復させることにありました。同じ目的で、もっと直接に米国FRBは、40%下落していたMBS(住宅ローンの回収を担保にした証券)を1.1兆ドルも、額面で買っています。米ドルを増発し続けてきた米国FRBは、「出口政策」を模索しています。出口政策はFRBが買ってきた米国債やMBSを逆に売って、市場のドルを吸収して減らすことです。これを行うには、米国債を買い増ししてくれる強力なパートナーがいないと、米国はドル安になって金利が上がり、経済は不況に陥ることになります。世界最大の債権国である日本が採用したアベノミクスによる円安政策は、実は、米ドルとドル債買いであり、円と円債の売りです。このような仕組みで日本は、同盟国であるアメリカの経済をアベノミクスによって支え続けてきました。これが、浜田教授が安倍氏にアベノミクスを勧めた本当の理由です。

 それではアベノミクスの6年間で日本経済はどのように変化したのでしょうか。

アベノミクスの6年間で経済成長は実現せず、賃金は上昇せず、消費も増えず、株価だけが年金資金と日銀のETF(上場投資信託)による株買いで上昇しましたが、その結果、日銀の資産は膨張し、年金資金は溶け始めています。

結局マスコミによって鳴り物入りで宣伝されたアベノミクスとは、何だったのでしょうか。

それは、第二次安倍政権の間の日銀のバランスシート変化を見れば一目瞭然です。

直近の2018年6月22日と6年前の2012年1月5日のバランスシートを比較してみましょう。この6年の間に日銀の総資産は約143兆円から約533兆円、約3.7倍に急膨張しています。その主立った内訳は、社債・株式は約5兆円から約27兆円に約5.4倍に、国債は約90兆円から約451兆円、約5倍にそして、当座預金は約36.5兆円から約393兆円、約10.7倍になっています。これだけ見ても興味深い事実がいろいろ浮かび上がってきます。

現在の株高は、日銀が日経平均採用銘柄の大株主になっていることからも明らかですが日銀と年金資金の株買いによって演出されているに過ぎません。これを裏付けるように2018年6月27日の日経の報道によれば、日銀のETF(上場投資信託)購入は2010年に始まり、13年就任の黒田東彦総裁による異次元緩和で急増。16年夏からは年6兆円も買い続け、過去に購入した保有株の額は推計25兆円と東証1部の時価総額約652兆円の4%弱に達しています。日経が実質的な日銀保有比率を試算したところ、3735社中さらに1年前の833社から1.7倍に増加し、1446社で10位以内の大株主になっています。東京ドーム、サッポロホールディングス、ユニチカ、日本板硝子、イオンの5社では実質的な筆頭株主になっているとも分析しています。例えばユニクロを展開するファーストリテイリング株は、ETFに多く組み込まれており、日銀が1兆円ETFを買うごとにファストリ株を200億円買うことになります。今のペースで計算すると1年後に市場に流通するファストリ株がほぼ枯渇してしまうというから驚きです。要するに中央銀行として通貨発行権を持つ日銀が株式市場で好景気を印象づけるために手張りをして株価を吊り上げているということなのです。一言で言えば、将来のことは考えず、安倍政権はアベノミクスと称して財政規律の緩和を推進し、株価を上げて、支持率維持の道具として使ったということです。

やはりここで、一番注目すべきは国債保有額でしょう。この数字の意味は、膨れあがる財政赤字に苦しむ日本政府が実質的に財政支出を中央銀行が紙幣の増刷で引き受ける財政ファイナンスによって手当てしていることを意味しています。その資金があるから、安倍総理は海外で数十兆円以上のお金を散在することができ、政権のお友達企業に優先的に予算を付けることができるのです。さらに興味深い数字は当座預金393兆円です。これは日銀の総資産の約74%にあたります。つまり、とんでもない金融緩和をしているのですが、都銀をはじめとする銀行に融資機能がなく、政府も有効な成長戦略を打ち出す能力がないので、お金が日銀の当座預金に戻ってきているということを意味しています。現在の日銀の総資産から当座預金の金額を引くと約140兆円、6年前の総資産とほぼ同額になります。つまり、実際にはこれほどの金融緩和をしているにもかかわらず、お金は回っていないのです。

おそらく、政権へのマスコミの配慮もあるのでしょうが、不祥事続きの安倍内閣支持率が30%をなかなか切らないのは、企業経営者を中心に株高、低金利の恩恵を受けていることと、この状況の不自然さを無意識に感じていてボートを揺らしたら何が起こるかわからないという心理が働いているためではないでしょうか。

そもそも米国に唆されて始めた異次元金融緩和ですが、そのご本尊である元FRB(連邦準備制度理事会)議長で著名な経済学者のベン・バーナンキが昨年5月に日銀で行われた講演で「私は理解が足りなかった」、「初期の論文での指摘は楽観的で、中央銀行が量的緩和を実行すれば、デフレを克服できるはずと確信しすぎた」、「ほかの選択肢を無視しすぎた」などと言い始めたのだから日銀も大変です。

いずれにしても、オーソドックスな方法では、もはや日銀は異次元の量的緩和から脱出できないことを企業経営者は頭に入れておくべき時期に入っています。

その結果、

○日銀に資金が集まり景気が悪化する

○日銀のバランスシートが膨らみすぎて出口戦略が実現不能になる

○金融システム不安が表面化する

○日銀の信用度が低下し日銀券が売られる(超円安を招く)

以上の可能性が時間の経過と共に高まっていくことになります。現在の日銀には出口戦略を考えていないことも頭に入れておく必要があります。

マネタリーベースとマネーストック

このように資金需要がない状況下では、マネーストック(現金通貨+預金通貨)は全く増えていません。統計粉飾や株価買い支えで誤魔化していますが、アベノミクスは完全に失敗したのです。

以上、平成の失われた30年について考えてきましたが、まとめますと下記のようになります。


◎ベルリンの壁崩壊後の米ソ冷戦が終わった後の世界を考えることができなかった。すなわち、日本国憲法(平和憲法)、安保条約によるサンフランシスコ体制が終了したことに気が付かなかった。その結果、必要のなくなった日米安保体制を歪な形で維持し続けることが在日米軍と日本のエスタブリシュメントの利権として存続することとなった。また、冷戦終了後の世界経済に、当初は<日本封じ込め戦略>によって始まったものだが、<中国が世界の工場>として登場することになったことの本質を日本の経営者はほとんど理解していなかった。その結果、製造業は<垂直分業から水平分業>に移り変わっていったのだが、日本の多くの企業はその流れに乗ることができなかった。その間に情報技術革命も進行していたのだが、新しい情報技術をもとにアマゾンやグーグルのような新しいビジネスモデルを創り出すこともできなかった。


次に新しい令和の時代がどのような時代になるのかを考えていきたいと思います。

そもそもこの<令和>という元号は、今から「天皇親政」が始まると言われてもおかしくないぐらいの元号です。なぜなら、<令>の字はひざまずいて神の声を聞くと言う意味ですから、君主、あるいは神の意をひざまずいて民が聞く、すなわち新しい天皇陛下の元に民が集まりその声を聞き、和となすとの意味になります。こう考えるとこの元号を安倍氏が独断で決めたとの報道が一部でありましたが、有り得ない事だと思われます。この元号をおそらく、選んだ新天皇は相当、腹が据わっていると推測できます。意味するところは「天の意に基づいて新しい世の中をつくっていく」ということになります。

ノートルダム寺院

*ノートルダム寺院火災で思わず<令>の字の形を取る人々

令とは

ですので、日本においては、令和の時代は、戦後の冷戦構造の残存したものを一掃することから新しい時代をつくる動きが始まることになりそうです。そのために戦後の隠しておいた日米密約のような不都合な真実、吃驚するような事実が次々と表に出て来る時代が始まっていくのでしょう。そうやって、戦後のすべてのシステムが令、ゼロから見直されることになっていきます。

自民党から共産党までの戦後GHQがつくった政党システム、戦後も温存された官僚システム、その官僚制度を支えた東大を頂点とする学歴システム、経団連を頂点とする企業経営システム、すべてが大きく変わることは間違いなく、変わろうとしない組織は時代に流されて消えていくことになる運命でしょう。分権化、分散化が進んで行くことも間違いないところです。現時点では、ほとんどの日本人はそうは考えてはいませんが、明治以降の近代150年の歴史が見直されることになると言っても過言ではない位の大きな変化が待っています。わかりやすく言えば、もうすぐ、誰も司馬遼太郎の小説を読まなくなります。

 それではどんな変化が予想されるのか考えてみましょう。具体的に考えてみましょう。

○イスラエルが存亡の危機に追い込まれます。

たしか3,4年前にあのキッシンジャーが10年以内にイスラエルが消滅しても不思議ではないと明言しています。キッシンジャーはトランプが大統領に決まった年の冬に高齢にもかかわらずモスクワに飛び、プーチンと会談しているのも意味深です。

おそらく、これから911の主犯がイスラエルであったことも明らかになっていくでしょう。90年代後半に打ち出された<大イスラエル構想>に密かに賛成していたサウジアラビア、アラブ首長国連邦が裏で911テロの支援をしていたことも表に出てくることになります。現実にこの事を暴露しようとしていたとも言われるジャマル・アフマド・カショギ記者は皇太子の指示で、トルコのサウジアラビア総領事館内で殺されています。ちなみに現在、米国はシェルガス開発が進み、原油の純輸出国になるのも時間の問題で中東の石油を必要としていなくなっていることも頭に入れておく必要があります。

○残存する日本の冷戦体制が一掃されます。

 

○パックスアメリカーナの時代が終わります。

基軸通貨ドルをトランプは終わらせ、米軍を世界から撤退させようとしています。

 

○北米に日本製品を輸出してお金儲けをするビジネスモデルが完全に終焉します。

 トヨタの豊田章男社長が「もう、トヨタは終身雇用を守れない」と言ったことは上記のトヨタ型のビジネスモデルが終わることを意味します。

 

EUが崩壊していきます。

イギリスのEU離脱の動き、スペインのカタルーニヤ独立問題に見られる動きはEUの崩壊を意味しています。

 

○現在の中央銀行制度が終わろうとしています。

ドルが基軸通貨でなくなり、新たな決済制度がブロックチェーン技術によって作られていくことになります。それに伴い、現在の銀行の仕事は大幅に減ります。現在、メガバンクの大幅リストラはその前兆です。

○国際政治の舞台において<膨張主義政策>はコストがかかり過ぎるので、できなくなります。

中国の<一帯一路政策>も同様です。

○米中経済戦争は、両国の共倒れ(引き分け)で落ち着きます。

○日米貿易交渉は失敗し、第2のプラザ合意に行き着くことになります。

その結果、円高株安になります。その結果、安倍首相は第一次安倍内閣と同じように政権を放り出すことになる可能性が大きいでしょう。もし、そうなれば、時代を動かすための大きな不祥事が表に出てくることになるのではないでしょうか。

◎令和のリーダーシップは縦型からヨコ型に変わります。

ピラミッド型の一人に権力、権限、情報が集中するシステム、中央集権型システムでは激変する状況には対応できません。これが、平成が失われた30年になった理由でもありますが、これからはビジョンを共有する分散化したグループ、それぞれにリーダーシップが求められることになります。「思い、文化、歴史」を共有するもの同士が横につながっていく形になるわけです。

その意味でマネジャーではなく、リーダーシップの育成が急務になります。そのための教育改革が最重要課題になるでしょう。

何れにしろ、アメリカ、霞ヶ関、永田町、大企業等の日本社会を一つのタガにはめていた天井、枠が消えていきますので、有意な人が本当に活躍できる時代がやっと来ると考えることもできます。明治維新以上の大きな変化の時代になりますが、令和の時代は、有意の人にとっては、大チャンスの時代だとも言えます。新しい産業をつくる元気のいい日本人が出てくる環境を整えることが最重要課題になっていきます。既得権者の総退場の時が迫っています。

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